医療の質の向上のために

01ふくしま子ども・女性医療支援センターの新設

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2016年4月1日 ふくしま子ども・女性医療支援センター開設:左より、吉村泰典(福島医大副学長)、水沼英樹(前センター長)、阿部正文(前福島医大総括副学長、現福島県病院局長)、髙橋俊文(現センター長)、横山浩之(教授)
2016年4月1日 ふくしま子ども・女性医療支援センター開設:左より、吉村泰典(福島医大副学長)、水沼英樹(前センター長)、阿部正文(前福島医大総括副学長、現福島県病院局長)、髙橋俊文(現センター長)、横山浩之(教授)

震災前から福島県では産婦人科医師不足があり、震災を契機にその状況は悪化しました。2014年頃の福島県内の産婦人科医師数は人口10万あたり6.5人と47都道府県中46位でした。一方、小児科医師数は43位であり、産婦人科および小児科医師の不足により、安心して妊娠・出産・子育てを行うためのインフラ整備が喫緊の課題でした。このような福島県の厳しい周産期医療状況を打破するため、「福島県に住む女性が安心して子どもを産み、育て、そして健康な一生を過ごすための医療支援を行う」ことを目的に、福島県の委託を受け、平成28年4月に「ふくしま子ども・女性医療支援センター」が福島県立医科大学(以下医大)に開設されたのです。

ふくしま子ども・女性医療支援センター(以下センター)の活動内容は、産婦人科医、小児科医のエキスパート(センター教員)が県内医療機関の小児科・産婦人科の医療支援を行うとともに、県内の産婦人科・小児科医療に携わる医師のスキルアップを目的とするものでります。具体的な業務・活動の内容は、(1)医大および県内病院での診療指導、(2)医大学生教育、県内臨床研修病院への出前講座、(2)リモートによる教育体制整備、症例検討会の実施、(3)県内研修医や県外医学生に対するガイダンス開催、(4)スキルラボを活用した産婦人科内視鏡講習会の開催、(5)婦人科悪性腫瘍手術への低侵襲手術の導入、(6)県内自治体等に対する発達障がい児の早期発見・介入に関するシステムづくり、(7)小児集中治療(PICU)の設立と診療支援、(8)小児外科医療の支援、(9)医師のリクルート活動、と多岐にわたります。

5年間の実績は以下の通りです

産婦人科医療

  • 産婦人科医師のリクルート:2016年からの5年間で延べ36名の産婦人科医師が新たに福島県内で診療に従事。その内27名は新たに産婦人科医師を志した者です。
  • 産婦人科医師のスキルアップの支援:腹腔鏡下手術技術認定医が2名(2016年)から9名(2020年)に増加。
  • 婦人科悪性腫瘍手術への低侵襲手術の導入:腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術(体がん、頸がん)認定施設資格を2017年と2019年に取得。

小児科医療

  • 発達障がい児の早期発見・保護者の育児支援の実施。
  • PICUの設立(2017年)と診療支援。
  • 小児外科医の増員(2020年)による診療支援および小児外科医育成の支援。

このように、産婦人科・小児科医療を中心に人的・質的な支援する組織は全国的にもなく、ユニークなセンターである。この5年間に着実に実績を積み上げており、今度さらなる発展を目指していきたい。

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