中学生が本物の手術手技に挑戦
福島県で初となる「ブラック・ジャック セミナー2026」を開催しました
令和8年8月29日、中学生を対象とした「ブラック・ジャック セミナー2026」を福島市で開催し、県内の中学生20名が参加しました。福島県内での開催は今回が初めてです。
本セミナーは、本学附属病院とジョンソン・エンド・ジョンソン メディカル カンパニーが、青少年に外科医の仕事や手術の仕組みを実体験を通して身近に感じてもらうとともに、生命や医療について考え、理解を深めてもらうことを目的に開催したものです。
漫画「ブラック・ジャック」が「医者の仕事とは何か」「生命の尊さとは何か」を問い続けたことにちなみ、参加した中学生は、実際の医療現場をイメージしたさまざまなプログラムに挑戦しました。
当日は、乳腺外科、肝胆膵・移植外科、消化管外科、呼吸器外科、心臓血管外科、小児外科、甲状腺・内分泌外科など、本学のさまざまな外科部門から外科医15名が参加しました。診療科の垣根を越えて協力し、それぞれの専門性を生かしながら、中学生の体験をサポートしました。
参加者は、外科医の指導を受けながら、手術着のガウンや手袋の着用、縫合、腹腔鏡手術の模擬操作などを体験しました。鶏肉を使った実習では、組織の切開や止血に用いられる超音波メスを操作し、医療機器の性能や、安全に手術を行うための仕組みを学びました。
腹腔鏡手術の体験では、モニターに映し出された映像を見ながら、細長い鉗子を操作して小さなビーズを集めました。参加者は、画面と手元の動きの違いに苦戦しながらも、外科医の助言を受け、一つ一つの課題に集中して取り組みました。「ビーズを動かすのが難しく、外科医の仕事の大変さを実感した」との声も聞かれました。
若手外科医への質問コーナー「Meet the ブラック・ジャック」では、外科医を目指したきっかけや仕事のやりがい、手術に臨む際の心構え、日々の生活などについて、さまざまな質問が寄せられました。本学の外科医は、自身の経験を交えながら一つ一つ丁寧に答え、参加者は真剣に耳を傾けていました。
運営には、本学の広報サークル「FMU PR_Lab」の学生2名も参加しました。このうち1名は、自身も中学生のときに「ブラック・ジャック セミナー」に参加した経験があります。かつて医療の仕事に触れた参加者が本学の学生となり、今度は次の世代の体験を支える側として加わりました。
今回のセミナーは、手術手技を体験するだけでなく、患者さんの生命を預かる外科医の責任や、医療を支える仕事の意義について考える機会となりました。また、現役の外科医や本学の学生と直接交流することで、参加者が医師という職業を将来の進路の一つとして、より具体的に思い描く貴重な時間となりました。
全国的に医師、とりわけ外科医の不足が深刻化する中、本学は、今回の体験をきっかけに、将来、福島県の医療を担う外科医を目指す中学生が一人でも多く育つことを願っています。今後も、次世代を担う子どもたちが医療への関心と理解を深め、自らの将来について考えることのできる機会を創出してまいります。