未来の理学療法士が地域の高齢者から実践的に学ぶ~「生活機能測定会」を開催しました
令和7年7月2日(水)、本学の保健科学部理学療法学科は、福島駅前キャンパスにて、本学部の模擬患者(Simulated Patient)として登録されている「HOPEの会」の会員で地域にお住いの高齢者の方々に皆様にご協力いただき、実践授業「生活機能測定会」を開催しました。
この授業は、将来、医療の担い手となる学生たちが、知識や技術だけでなく、患者さん一人ひとりの状態や思いを正確に理解し、信頼関係を築くためのコミュニケーション能力と実践的な評価技術を向上させることを目的としています。保健科学部としては初の試みであり、医学教育では広く導入されているHOPEの会会員の協力を得た臨床技能教育を理学療法の分野で実施する、全国的にも珍しい取り組みです。
当日は、理学療法学科の学生と、ご協力いただいた10名の会員の方々が参加しました。学生たちは10のグループに分かれ、和やかな雰囲気の中で授業が始まりました。
まず、学生は会員の方から段の生活の様子や健康に関する悩みなどを丁寧に聞き取りを行いました(医療面接)。その後、最新の機器も使用しながら、握力や筋肉量、バランス能力、歩行能力といった身体機能や生活機能に関する様々な項目を測定しました。測定後、学生たちは結果を専門用語を避けながら分かりやすく説明し、今後の健康維持に役立つアドバイスを行いました。
参加いただいた会員の皆様からは、学生の対応に対する温かい励ましや、対象者としての視点からの貴重なフィードバックが寄せられ、学生たちは真剣な表情で耳を傾けていました。安全が確保された環境で実践からフィードバックまでを経験することは、学生にとって深い学びと多くの気づきを得る貴重な機会となりました。また、教職員にとっても、学生が参加者の方と真摯に向き合う普段とは違った一面の姿を通して、学生への理解を深める貴重な機会となりました。
超高齢社会を迎えるなか、理学療法士には疾病の治療のみならず、人々の健康維持・増進を支援する役割が一層求められています。本学では、今回の実践的な学びを糧に、地域医療に貢献できる心豊かな医療専門職の育成に、今後も一層努めてまいります。ご協力いただきました地域の皆様に、心より御礼申し上げます。









