福島県立医科大学 医学部 脳神経外科
教授挨拶
  齋藤 清

(略歴)
1980年   名古屋大学医学部卒業
1984年   マサチューセッツ総合病院
(ハーバード大学)留学(~1987年)
1991年   名古屋大学医学部脳神経外科助手
2000年   名古屋大学医学部脳神経外科講師
2003年   名古屋大学医学部脳神経外科准教授
2009年   福島県立医科大学脳神経外科教授
2016年   福島県立医科大学附属病院長
 

 希望と不安を胸に福島県立医科大学に着任した2009年1月の冬のことが、つい先日のように思い出されます。この間、東日本大震災も経験しましたが、佐久間潤教授を中心に講座のメンバーや、同門会会長である太田 守先生をはじめ関連病院の諸先生に協力していただき、充実した10年間を送ることができました。

 同門では、年末年始に福島赤十字病院の新築移転があり、新年から新病院での診療が始まりました。この10年間に新築した同門の病院の中で最後となりましたが、素晴らしい新病院で地域医療のために益々貢献されることと確信しています。また、日赤病院では昨年市川 剛先生が脳神経血管内治療指導医を取得されました。福島の血管内治療の発展と、若手の血管内治療専門医取得のために、さらなる活躍を期待しています。同門のメンバーでは、昨年安藤 等先生が血管内治療専門医として福島(星総合病院)に戻ってこられ、2月からは白河病院に勤務となります。また、あづま脳神経外科病院には岩谷光貴先生が着任されました。福島県に脳神経外科医が増えることは同門の願いです。県内の病院に人を送って地域医療を支援することは私の責務ですが、専攻医のローテーションや専攻修了医の赴任だけでは足りません。これからもあらゆる努力を続けて福島県に人を集めたいと思います。

 大学では、新しく鳴瀬 悠先生、金森翔太先生、黒沢瑞穂先生が専攻医として脳神経外科プログラムを選択してくれました。金森先生は太田西ノ内病院で救急麻酔科を勉強してから、黒沢先生は出産・育休後に専攻医プログラムを開始する予定です。これからも女性の専攻医が増えることを期待しています。出産・育休が当たり前の時代に、黒沢先生が育児と脳外科専攻医を両立できるように応援したいと思います。また、昨年10月から佐浦宏明先生が半年の予定で岩手医科大学から研修に来ています。7月には医療技師の佐々木寛人さんが着任し、板倉さんの後任として術中モニタリングを担当してくれています。一昨年10月から運用を開始したハイブリッド手術室と3TのMRI手術室は、昨年も小島隆生先生と藤井正純先生が中心となって実績を伸ばし、脳神経外科手術が一段上のレベルに進化したと実感しています。嬉しいニュースでは、嶋田裕記先生が専門医を取得し、ドイツ留学中の佐藤 拓先生が欧州脳卒中会議研究者賞を、村上友太先生が東北糖鎖研究会箱守仙一郎論文賞を受賞しました。また、昨年はインドから3名、インドネシアから2名の留学生を受け入れることができました。

 私は、昨年も附属病院長・大学理事、全国自治体病院協議会常務理事、間脳下垂体腫瘍学会理事長として走り回り、あっという間の一年でした。特記すべきイベントとして、昨年は10月に第57回全国自治体病院学会を郡山で主催しました。学内の事務および各部署の皆様や、県内自治体病院の皆様の支援で無事に学会を開催でき、全国から3,500名を超える参加者に集まっていただきました。改めてお礼申し上げます。私の任期は残り2年ですが、病院長としての重責を果たし、若手を育成して講座の充実を図り、同門と福島県の医療を支え、次の世代に継承できるよう、今年も全力で進みたいと思います。

 希望と笑顔が溢れる「ふくしま」のために、福島県および福島県立医科大学脳神経外科への変わらぬご支援とご鞭撻を、どうぞ宜しくお願いいたします。