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福島県立医科大学医学部麻酔科学講座
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主任教授あいさつ

ごあいさつ

福島県立医科大学医学部麻酔科学講座の井上聡己です。
福島医大麻酔科の歴史は50年以上に及びます。
県民の健康の向上を図るのが県立医科大学の使命として我が先輩達は頑張ってきました。外科関連診療科とともに急性期医療の要として、当麻酔科学講座は重要な役割を果たしてきたと自負しております。開設当時から手術麻酔にとどまらず、救急医療、集中治療、ペインクリニック、緩和医療を行ってきました。救急医学講座は分離いたしましたがそのほかの分野は麻酔科のサブスペシャリティーとして現在も診療を行っております。
研究は基礎・臨床の両面から様々な麻酔科関連領域の研究を実施しています。各々の専門性に合わせ自由な発想で研究していることが特徴と言えます。忙しい臨床の合間にもリサーチマインドを持ち続け様々なアイデアが出てきております。

先に申しましたように麻酔科医の働く場は手術室だけでなくペインクリニック、緩和医療、集中治療と多彩であります。かつては広く手術室外へ守備範囲を広げていた活動ですが、手術件数増加に伴い手術室外業務を縮小せざるを得ない状況にあるのは否めません。
手術件数を担保しつつ、麻酔を核とした周辺領域に興味を持てるよう麻酔科医を教育していくことが大事だと考えています。
特に、手術件数の増加、病院運営の向上のためには集中治療室の重点化が必要です。入院患者が増え手術件数が増えると重症患者が発生します。この重症患者のアウトカム改善が病院運営を支えるものと考えます。
また、新型コロナ感染症をはじめとする新興感染症に対しても集中治療をバックアップとした対応が必要です。
さらに、人生のQOLの向上には痛みのないことが重要です。現代社会において20%以上の方が慢性痛に悩まされているというデータがあります。ペインクリニック、緩和医療の重要性が高まることが予想されます。
これらに寄与できるサブスペシャルティを持った人材を育成していくことが重要と考えています。

一般の麻酔科業務は先達たちの努力によって非常に安全となり、また特殊な技能も必要でなくなったかに見えます。
一方で麻酔技術の進歩で外科手術も進化しその進化に麻酔科医が対応していかなくてはならなくなっています。麻酔としても新たな特殊技術も増えて来ております(心臓麻酔、脳神経モニタリング、神経ブロックなど)。
しかしながら麻酔科医の業務の半分以上は環境さえ整えばタスクシフトの対象となるような業務であるといえます。こういったタスクシフト可能な業務に対応するために忙殺されマンパワー不足から麻酔科医の活躍の場は制限され、結果として手術件数の制限や周辺領域への活動拡大への抑制が生じている場合が多いと考えられます。
麻酔科医の業務を一部タスクシフトすることは麻酔科医のアイデンティティにかかわると反対の声は多いのは事実です。
しかし麻酔科医の単純な業務をタスクシフトすることで、麻酔科医は特殊業務や管理業務に専念でき麻酔科医のアイデンティティを再確立できるのではないかと考えています。
そのためには多職種連携と多職種の育成が必要で、これこそチーム医療を醸成する場なのではないかと考えております。

このチーム医療は医療安全と密接にかかわっています。
米国で死亡原因の第3位は医療事故であると報告されています。医療事故は「予防可能であった死」とされ医療安全教育が非常に重要であります。麻酔科医は自己完結的な医療行為が多くエラーが生じやすいとされています。医療安全教育と共にチーム医療による相互確認システムを教育の一環として推進していきたいと考えております。
そのためには、多種職と麻酔業務を連携させ麻酔を一つのチームで行うことが重要であると考えています。

最後に、どのような麻酔科医を育てたいかについて述べます。
知識、スキルがあれば一応の医行為を行うことはできます。しかしそれはプロフェッショナルではありません。プロフェッショナリズムとは専門職における能力、知識、スキル、行動を満たすことです。このすべてを満たすことは自己学習だけでは不可能です。特に行動、責任を示すことが難しいことは事実です。
しかし、多くの社会的軋轢はこの行動の問題、責任感の欠如から生じています。このプロフェッショナリズムを確立するには、その道を示す指導者に出会うことが大切なのであります。私自身、正しい道を示すことのできる指導者となるべく努力をしなければと常に考えております。
プロフェッショナリズムを兼ね備えた職業としてだけでなく麻酔学を愛し、麻酔科医であることを誇りに思い、責任がありリーダシップの持てる麻酔科医を育てることが目標です。

講座を引き継ぎ、こういったことを考え日々過ごしています。福島医大麻酔科の歴史は古いですが新時代の黎明期に入ったと言えます。素地は十分なので今後、大きく成長していくと思います。
ともに躍動する新しい力を探しています。我こそはと思う方は一度訪ねてください。ともに頑張りましょう。

福島県立医科大学医学部
麻酔科学講座 主任教授 井上聡己

自己紹介
京都府出身 麻酔の日が誕生日
私立花園高校卒業
1993年 奈良県立医科大学卒業
麻酔科学会専門医、指導医、集中治療専門医
研究:基礎は脳虚血、臨床は多岐にわたる
趣味:模型(最近は集めるだけになった)、立ち読み
座右の銘:みんなハッピー



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