福島県立医科大学
大学医師会会報
2014.9.20. No.114
「新専門医制度の方向性と課題」
腎臓高血圧・糖尿病内分泌代謝内科 渡辺 毅
日本では、診療科の自由標榜制が戦後の医療制度の根幹であり、専門医制度は1962年の日本麻酔指導医制度が最初で欧米と比較して歴史は約50年浅く、学会が設立・運営してきた経緯から制度的標準化が不充分、国民の医療ニーズに対応する視点に欠ける傾向にあった。専門医制度を運用する学会を社員とする専門医認定制協議会 (専認協)、日本専門医制評価・認定機構において協議を重ね、各制度の標準化、統一化がある程度達成されていった。その過程で、内科と外科では、卒後3年間の研修で受験可能な認定医を基礎とし,さらに3年以上の研修後に受験資格を得る専門医からなる二段階制度に対する合意が徐々に形成された。内科系では、2004年までに認定内科医を基礎とし,さらに3年以上の認定施設での研修で総合内科および13のサブスペシャルティ専門医の受験資格を得る二段階制に合意した。一方、2002年4月厚生大臣告示で外形基準による学会の専門医広告開示が承認された際、5年以上の研修後取得する専門医以外は広告開示不可能とされ、外科は5年の研修による外科専門医、その後3年研修後のsubspecialty専門医という制度に改定されたが、内科は認定医制度を踏襲したため、認定内科医が広告不可能となった。2004年新臨床研修制度発足時に、2年間の初期研修を認定内科医の研修期間に組み入れた結果、それ以前に比較して必要な内科研修期間が半減し、卒後3年目からsubspecialtyのみを目指す医師が増加した。近年、地域医療における様々な問題点が明らかとなった結果、医療制度における専門医制度に対する世間の関心も徐々に高まってきた。また、専認協から発展した日本専門医制評価認定機構では、日本の専門医制度の標準化や統一化の検討の過程で、学会が社員である組織的限界から、学会から独立した第三者的認定機構設立の必要性が論じられるようになった。そのような背景のもとに、2011年秋発足した厚生労働省の「専門医の在り方検討委員会」では、日本専門医制評価・認定機構とも協調した議論の結果、「中立的な第三者機関による専門医と養成プログラム認定の統一化」「基本的診療領域とsubspecialty領域からなる二段階制」「総合診療医を基本領域に追加」などの今後の日本の専門医制度の方向性を2013年4月の最終答申で提示した。日本内科学会もこれに並行して私が会長に就任した2011年末に認定制度審議会内部に認定医制度将来構想会議を設置して、計20回以上の会議を開催した結果、2015年卒業生から5年の研修期間を要する(新)内科専門医を基本領域専門医と13のサブ領域専門医からなる2段階制とすることで、他の専門医制度と統一化することとした。一方、現在の総合内科専門医のキャリアに相当する医師は、(新)内科指導医として、(新)内科専門医を目指す専攻医の指導は(新)内科指導医が行うことにした。日本専門医制評価・認定機構の「専門医制度整備指針2014」に準拠して、「研修カリキュラム2011」を改訂、研修施設群でからなる研修プログラムの要件を作成、研修プログラムの登録とWeb版の研修手帳によるプログラム管理、Web上での症例記録の査読制度、指導医認定・更新基準などの制度を設計した(詳細は、内科学会のHPおよび全内科学会員10万人に配布したパンフレット 参照)。 厚生労働省の「専門医の在り方検討委員会」の最終答申を受けた準備委員会での議論を経て、本年5月7日第三者認定機関である(社)日本専門医機構(下図参照)が日本医学会、日本医師会、全国医学部長・病院長会議を設立時社員(設立後19基本領域認定委員会代表、四病協などの医療団体が社員となる)として発足し、専門医認定・更新基準やプログラム評価・認定基準の作成や新設の「総合診療専門医」の医師像やプログラム要件の議論が現在開始されたところである。一方、福島県立医大では「専門医制度改革に伴う福島医大学内対応委員会」を発足させ、新専門医制度への対応が協議された結果、内科と外科に関しては、現講座をそれぞれ8及び5臓器別診療科に再編し、総合内科と総合外科を新設してプログラム管理の主体とする組織改変が進みつつある。このように、日本の新専門医制度はその骨格や方向性はほぼ決定したが、プログラム要件などの詳細な制度設計、旧制度から新制度への移行工程表、総合診療医の医師像と養成プログラム、専門医の公示制度との一体化、専門医取得のインセンチブなど今後解決すべき課題も多い。一方、新制度は、来年(2015年)の卒業生から適用される予定なので議論に残された時間も多くはない。今、日本の専門医制度は歴史的な正念場を迎えている。
*大学医師会案内・報告
〜第11回臨床・基礎研究交流会結果報告〜
平成26年7月29日開催されました第11回臨床・基礎研究交流会は、「神経変性疾患:臨床から基礎へ」をテーマに微生物学講座教授錫谷達夫先生を座長に、生体機能研究部門教授小林和人先生と神経内科学講座教授宇川義一先生を講師に迎え、福島県立医科大学医師・研究者・職員・学生55名の参加を得て盛会の内に開催する事が出来ました。
ここに参加者の皆様から頂いたアンケートを報告いたします。
第11回臨床・基礎研究交流会アンケート結果
1.本日の講演会の感想をご記入下さい。
・他の講座の研究が聞けてよかった。また、基礎と臨床と同じテーマで各々の内容が聞けてよかった。
・宇川先生の話で、素人でも非常に分かりやすく説明して下さった事に加え、実際に絶望的な状態の患者さんに夢を与えるような話を聞けて、本学で有意義な事がやられている事を認識できた。
・基礎の生体機能と臨床の神経内科の研究成果を聞く機会がもてて、大変有意義であった。
・普段なかなか聞けないような話を聞くことができて、とても勉強になりました。
・学生でも とてもわかりやすい内容だったので、とても楽しめた。また参加したい。
・基礎の人間です。臨床の話がきけてよかったです。
・大変勉強になりました。興味深く拝聴いたしました。
・研修医にもわかりやすい講演で、機会があれば研究したいと思いました。
・とても勉強になりました。
・とても ためになりました。
・とても おもしろかった。
・神経系に興味がわきました。
・認知機能障害とコリン系ニューロンとの関係について面白く説明されていた。脊髄損傷の患者さんの治療としてTMSが使える可能性があると思った。
・大変勉強になった。楽しめた。
・今まで臨床的に使用していた薬剤の深い意味がわかった。磁気刺激はとても刺激的でした。
2.次回の交流会のテーマに関して、ご希望がありましたら記入して下さい。
・血液疾患系の臨床研究について聞きたい。
・遺伝子治療
・神経系がよいです。
・自己免疫疾患の話題
3.その他ご意見がありましたら、記入して下さい。
・時間をもう少し長くしてもよいかと思います。
〜第8回光が丘カップソフトボール大会報告〜
心臓血管外科学講座 若松大樹
平成26年9月14、15日に福島県立医科大学医師会主催のもとに、第8回光が丘カップソフトボール大会が開催されました。両日とも天候は快晴。陽気に誘われ多くの病院スタッフや、プレーヤーのご家族もグラウンドに訪れ和やかに行われました。今大会の参加チームは過去最高の23チームで、朝露の残る早朝からトーナメント方式で行われました。
見事な攻撃力と機動力で全5試合を勝ち抜いたリハビリテーションチームが優勝しました。準優勝は三年連続の決勝進出を果たした循環器・血液内科学講座でした。本大会は終盤もつれる試合が多く、各試合場とも大いに盛り上がりを見せていました。研ぎ澄まされた集中力で、審判団も驚く程の好プレーが続出しました。熱戦に伴う怪我が心配されましたが、大きなけが人も出ることなく大会を終えることができました。参加者全員のフェアプレーと審判団の協力によるものでした。今年はグラウンド使用に制限がありました。例年に比べて試合予定がよりタイトなスケジュールとなりましたが、すべての試合で予定の5回まで行うことができました。迅速な運営に心がけていただいた実行委員の方々のおかげでした。
スポーツを通じた各講座間の交流は、日常業務の中では得られない親睦を生み、お互いの新たな一面を知るとともに、出会いを作ってくれました。共通の目標に向かう意識と行動は、講座内の一体感をより高めました。このすばらしい大会が今後も続いていくよう微力ながら協力していきたいと思います。
大会運営に際し、ご協力いただいた大学医師会の事務局、各チームの実行委員の先生方に重ねて御礼申し上げます。ありがとうございました。
<第8回光が丘カップソフトボール大会結果表…P7掲載>
*学内・教授会情報
〜教授就任の抱負〜
医学部法医学講座
教授 黒田直人
本年3月に定年退官なさった平岩幸一教授の後任として、7月初日より着任いたしました。前任地は弘前大学です。同じ東北地方ですが、郷里福島へ戻ることができた喜びはたとえ様がありません。
昭和58年3月に東京医科大学を卒業し、直ちに慶應義塾大学医学部法医学教室の助手としてスタートし、同年8月から東京都非常勤監察医として、「異状死」を迎えた方々のご遺体を診るという仕事に就きました。20代から多くの貴重な症例を経験出来たことが、その後の私の法医学研究の原点となり今日に至っています。その後、スコットランドのダンディ大学留学を経て、平成8年6月に埼玉医科大学法医学教室助教授、そして平成9年5月、弘前大学医学部法医学講座の教授を拝命致しました。その後津軽で一生を過ごすことになるものと思っておりましたが、平成23年3月11日に起きた大震災とその後の福島県に襲った原発事故の問題は、福島を郷里とする私の心を大きく揺さぶりました。
復興の長い道程にある福島のために、何か出来ることはないか。私の気持ちは穏やかではありませんでしたが、平岩先生退官後のわずかな期間ではありますが、次世代までの「繋ぎ投手」としての役割に全身全霊を投入してみようと思い立つのに時間は要りませんでした。幸いにして私の望みは叶えられましたが、ノスタルジーとして想うだけの故郷ではなく、現実の問題を県民の皆様と共有する立場となった今、来年度の開設を目指す福島県立医科大学医学部附属死因究明センターの運営をはじめとして、法医学の集大成を福島で展開することを決意致しました。
これには、福島県立医科大学医師会の諸先生方をはじめとする多くの先生方のご支援、ご協力を得なければならないところもございますが、忌憚のないご意見をお聞かせいただくことこそが第一と考えておりますので、今後ともご指導ご鞭撻の程、何卒宜しくお願い申し上げます。
〜教授就任の抱負〜
放射線腫瘍学講座
教授 鈴木義行
(略歴)
平成 7年3月 群馬大学医学部医学科卒業
平成13年3月 群馬大学大学院医学研究科内科学系専攻 修了
平成13年6月 群馬大学医学部放射線医学教室助手
平成15年6月 米国マサチューセッツ総合病院/ハーバード大学医学部リサーチ・フェロー
(文部科学省長期在外研究員・甲)
平成18年7月 群馬大学大学院医学系研究科腫瘍放射線学分野 講師
平成21年6月 米国オハイオ州立大学放射線治療科 准教授(兼任)
平成23年8月 群馬大学大学院医学系研究科腫瘍放射線学分野 准教授
群馬大学重粒子線医学研究センター准教授(兼任)
平成26年8月 福島県立医科大学医学部放射線腫瘍学講座 主任教授
8月1日付けで、放射線腫瘍学講座の主任教授を拝命致しました鈴木義行です。
放射線腫瘍学講座は、これまで放射線診断と放射線治療の両方を担ってこられた放射線医学講座から放射線治療部門が分離し、総勢5名の医師でスタートしました。診療の方は、これまでと同様に、附属病院の高エネルギー放射線棟で、2台のライナックと昨年度導入されました小線源治療装置(RALS)1台で行っております。
放射線治療の分野は、機器やIT技術の進歩に伴い急速に発展を遂げております。特にこの10年程の変化は著しく、強度変調放射線治療(IMRT)はもちろんのこと、疾患によっては粒子線治療(陽子線、重粒子線)までもが、今や“標準治療”と考えられるようになりつつあり、まさに日進月歩の様であります。私は、前任の群馬大学では、重粒子線治療も含め、現在の先端治療の多くを経験させて頂きましたが、やはり、こういった機器の急速な進歩をしっかりと取り入れて行くことは学問的にも重要です。本学も、来年度には最新型のライナックを導入予定でして、今から導入後に行うべき事をあれこれと考えております。
しかし、一方で、いわゆる“腫瘍学”や“生物学”を無視し、最新の治療機器でピンポイントに大量の放射線を照射すれば良いのだ、といった考えを持つ放射線治療医が増えてきていることが学会全体の問題点となりつつあります。放射線治療は、がんの集学的治療の一翼を担っており、また、我々自らRadiation Oncologist(放射線“腫瘍”医)と名乗っている訳ですので、“がん病態”、“放射線生物学”をしっかりと理解して診療にあたれるよう、これまでも継続して行って参りましたトランスレーショナル研究・等も行いながら、学生・医師の教育・育成に努めていきたいと考えております。
全国を見渡しましても、放射線治療学と放射線診断学の講座が各々独立している大学は、いまだ約1/4程である中、放射線治療学講座の新設を決断された福島県・県立医大の皆様の、本講座に対する期待は大変大きいものと理解しております。患者様はもちろんのこと、福島県立医大の職員の皆様方から信頼される、そして多くの医学生が入局を希望してくれる講座を、志同じくする仲間と共に創っていきたいと考えております。何分浅学非才の未熟者ではございますが、皆様の御期待に応えられる様、精一杯努力して行く所存ですので、放射線腫瘍学講座ともども、御指導・御支援の程、宜しくお願い申し上げます。
〜8・9月部長会報告(要点)〜
◎地域連携の状況(平成26年度第1四半期)について
新患率は、前年同時期に比べ、0.5ポイントほど減少しました。これは、新規患者数が6.2%減少したためです。今後は、連携登録医への働きかけを強化し、新規紹介患者さんの獲得に努め、新患率の向上に取り組んでいきたいと考えています。
紹介率は、今年度より分母となる初診患者数から「休日夜間受診者」を除くことになったこともあり、中期計画の目標値である60%を大幅に超え、82.6%となりました。
一方、逆紹介率については、前年度に比べ3.6ポイントの減少となりました。これは、他の医療機関へ紹介した患者さんの数が前年度に比べ、減少したためです。
本院としては、特定機能病院として高度な医療を提供するため、地域の医療機関との紹介・逆紹介を推進していくことが求められています。
今後は、外来連携員の介入診療科を拡大する等により、逆紹介率の向上に取り組んでいきたいと考えていますので、御理解と御協力をお願いいたします。
○
○紹介率=他からの紹介
患者数/初診患者数 =新規患者数/延患者数 =他への紹介患者数/初診患者数
−病院経営課−
*日医FAXニュースより
・過去最多、医学部定員増の効果は?
― 研修医採用実績 ―
厚生労働省は9月5日、2014年度の臨床研修医採用実績の調査結果を公表した。全国の採用実績は前年度から118人増加して7792人となり、医師の臨床研修が義務化された04年度以降で過去最多だった。ただ、これまでも7700人超の採用実績は複数回あり、08年度に医学部定員を増やした効果は見えていないといえそうだ。
医学部の定員は08年度から段階的に増加した。14年度から臨床研修を始める08年度入学者の定員は07年度から168人増えている。厚労省医事課医師臨床研修推進室は「09年度はさらに693人の定員増を実施し、07年度比で861人の定員増となっている。来年度以降は定員増の効果で、さらなる研修医採用実績の伸びが見込まれる」と分析している。
●都市部以外、採用実績割合を連続更新
地域別の採用実績割合では「大都市部6都府県」(東京、神奈川、愛知、京都、大阪、福岡)以外の「その他道県」が過去最大の55.6%(前年度比1.1ポイント増)を占めた。その他の採用割合は過去最大を5年連続で更新。採用人数は都市部が前年度比31人減の3462人、その他が同149人増の4330人だった。
●臨床研修病院の採用実績割合が微増
臨床研修病院と大学病院の採用実績割合を比較すると、臨床研修病院が前年度比0.1ポイント増の57.2%で過去最大を更新した。
調査は毎年度実施しており、今年度は1014カ所の臨床研修病院と大学病院が対象となった。
異動事由発令日所属職名氏名備考
(医学部等)
・退職26.7.31器官制御外科学講座 講師 中村 泉
・退職26.7.31(会)総合内科学講座 科長 久村 正樹
・退職26.7.31(会)精神医学講座 医監 井上 新平
・採用26.8.1多能性幹細胞研究講座 准教授 中村 泉
・採用26.8.1放射線腫瘍学講座 教授 鈴木 義行
医学部放射線腫瘍学講座主任、附属病院放射線治療科部長、附属病院放射線科兼務、
附属病院放射線部兼務、大学院医学研究科の授業担当
・採用26.8.1先端臨床研究センター 特命教授 阿部 敬
先端臨床研究センター分子イメージング副部門長
・採用26.8.1(会)精神医学講座 医監 川勝 忍
医科大学教授、会津医療センター精神医学講座主任、緩和ケアセンター長、心身医療
科兼務、緩和ケア科兼務
・昇任26.8.1泌尿器科学講座 講師 蜩c 知彦 助教→
・昇任26.8.1医療人育成・支援センター教授 大谷 晃司 准教授→
臨床医学教育研修部門長
・兼務26.8.1器官制御外科学講座 講師 隈元 謙介
多能性幹細胞研究講座兼務
・兼務26.8.1放射線医学講座 教授 宍戸 文男
放射線治療科兼務
・兼務26.8.1放射線医学講座 講師 橋本 直人
放射線治療科兼務
・兼務26.8.1放射線医学講座 講師 石井 士朗
放射線治療科兼務
・学内異動26.8.1手術部 講師 小原 伸樹
麻酔科学講座→、手術部副部長、麻酔科学講座兼務、麻酔・疼痛緩和科兼務、
集中治療部兼務
・任期更新26.7.10 放射線医学県民健康管理センター特命教授 松井 秀幸
任期更新(〜H27.7.9)
・採用26.9.1腫瘍内科学講座 教授 佐治 重衡
講座主任兼務、附属病院腫瘍内科部長兼務
・兼務26.9.1生命科学部門 教授 鈴木 順造
大学院看護学研究科兼務
・兼務26.9.1生命科学部門 教授 本多 たかし
大学院看護学研究科兼務
・兼務26.9.1生命科学部門 准教授 森 努
大学院看護学研究科兼務
*大学医師会理事会報告
〜第204回理事会〜
日時:平成26年9月8日(月)午後3時
報告事項
報告第1号 各種委員会報告
@県医師会常任理事会・生涯教育委員会(大平常任理事)
大平会長より、県予算編成に関する県医師会の要望事項、肝がん部会が新設され予防対策に取り組むこと等説明があり内容については回覧資料を確認いただきたいこと、生涯教育関連については、11月8日にCOPD関係講座(郡山市)、30日には泌尿器科関係セミナー(小島先生講師、福島市辰巳屋)が開催されること等について報告されました。
A救急医療委員会(田勢理事)
田勢理事より、第1回救急委員会について、JMAT福島の医療支援活動として本年2月猪苗代で開催されたフリースタイルスキー・モーグル大会時にDMAT、ドクターヘリ、総合防災ヘリと連携した災害対応訓練を実施したこと(目的:東京オリンピック対応)、JMATの福島における組織化状況、日本臨床救急学会学術集会(H28.5.12〜14)福島県開催となり会長に高谷県医師会長が指名されたこと等について報告されました。
協議事項
議案第1号 医師会会報第114号・第115号の編集について
@医師会会報第114号の編集を下記のとおり進める事としました。
巻頭言:腎臓高血圧・糖尿病内分泌代謝内科学講座
渡辺 毅 先生
題名 「新専門医制度について」
編集後記:広報委員 大谷 晃司 先生
A医師会会報第115号の編集を下記のとおり進める事としました。
巻頭言:甲状腺内分泌学講座 鈴木 眞一 先生
仮題 「甲状腺健診の現状(現況)について」
議案第2号 福島県医師会「新春随想」執筆者の推薦について
・27.1月号「新春随想」執筆者を次の先生にお願いすることとしました。
輸血・移植免疫学講座 大戸 斉 先生
甲状腺内分泌学講座 鈴木 悟 先生
内視鏡診断部 引地 拓人 先生
議案第3号 第148回福島県医師会医学大会参加者の取りまとめについて
・県医師会医学奨励賞受賞講座に参加お願いすることとしました。
議案第4号 その他
・第8回光が丘カップソフトボール大会について
9月14日(日)、15日(月)開催
23チーム参加
〜福島県生涯教育講座学術講演会〜
第5回女性医師支援シンポジウム
ふくしま女性医師支援ネットワーク研修会in県北・相馬
〜地域医療とワークライフバランス〜
日時:平成26年9月28日(日)13時〜16時
場所:福島市 福島県立医科大学 8号館N301(看護学部棟)
講演1「充実した時間を過ごすための、大阪医療センターの取り組み」
講師:大阪医療センター 麻酔科医 長 渋谷 博美 先生
講演2「女性が住んでみたいと思うまちをつくる病院」
講師:公立岩瀬病院 病院長 三浦 純一 先生
講演3「公立藤田総合病院の育児支援の現況とワークライフバランスについて」
講師:公立藤田総合病院 麻酔科 阿曽 晶子 先生
〜福島県生涯教育講座学術講演会〜
第21回福島スポーツ医学研究会
日時:平成26年10月23日(木)19時〜
場所:福島市 福島ビューホテル
特別講演:「スポーツにおける熱中症」
座長:公立藤田総合病院
講師:国立スポーツ科学センター
〜福島県生涯教育講座学術講演会〜
第15回福島県周産期セミナー
日時:平成26年10月25日(土)14時00分〜
場所:
特別講演:「妊娠糖尿病への戦略的アプローチ:リスク因子トリアージという提案」
座長:福島県立医科大学医学部産科婦人科学講座教授 藤森 敬也 先生
講師:独立行政法人国立病院機構 長崎医療センター産婦人科部長 安日 一郎 先生
*光が丘協議会だより
〜平成26年度福島県医師臨床研修指導医養成講習会の開催について〜
本年も下記により、福島県の主催で指導医養成講習会が開催されます。会員施設からの受講者に対して、参加費の一部を協議会が負担することで準備しています。
会員施設におかれましては、所属の指導医となるべき医師の派遣をお願いいたします。
記
開催日時 平成26年10月25日(土)〜26日(日)
開催場所 福島テルサ(福島市)
受講資格 6年以上の臨床経験を有する医師
ただし、定員を超える場合は、臨床経験7年以上の医師を優先します。
申し込みお問い合わせは、
福島県地域医療支援センター
電話024−547−1711
FAX 024−547−1715
医療をささえるコミュニケーション・セミナー in 東北
2014
1 主旨及び目的
東北の模擬患者さん、医療コミュニケーション教育・研修に興味のある医療者、一般の方を 対象としたセミナーを開催します。6回目を迎えた今回は医療用ムラージュにより点滴もれ、 DVなどの皮膚所見を作り、シナリオ演習を用います。
2 開催日時
平成26年11月1日(土)
13:00〜16:30 受付12:30〜
17:00〜懇親会あります。
3 開催場所
コラッセふくしま 5階 研修室
4 内 容
・特別講演と演習
「‘ムラージュ’を体験しよう・・・演技のリアリティーを高める工夫を学ぶ」
名古屋大学大学院医学系研究科 地域医療教育学講座 阿部 恵子 先生
日本医科大学 医学教育センター 井上 千鹿子 先生
・模擬患者グループの近況報告
仙台SP研究会DAtTE
き合いネットワーク山形SP研究会
秋田大学SP会
福島医大模擬患者の会FAMCOM
5 参加対象
医療コミュニケーションに関心のある一般の方、
模擬患者、医学生、看護学生、
臨床研修医、医師、看護師、検査技師、栄養士、その他の医療関係者
−光が丘協議会−
|
さて、本号の巻頭言では、渡辺毅教授より、現在の医学部6年生(2015年3月の卒業生)より適応される、新専門医制度についての解説をしていただきました。福島医大病院も全ての基本領域の専門医がとれるように準備がすすんでおります。ぜひ、福島医大付属病院で多数の専攻医を招聘できるよう、制度の整備だけでなく、指導医の教育力アップも重要です。そして何より、病院全体を挙げて、よりよい医師を育てていこうという意識を高めていかねばなりません。
主任教授として新たに採用された法医学の黒田先生と放射線治療学の鈴木先生に教授就任の抱負を述べていただきました。大学や付属病院のさらなるレベルアップにむけ、今後のますますのご活躍を祈念いたします。
臨床・基礎研究交流会や光が丘カップソフトボール大会の報告がありました。震災後、福島医大に集う人が増えてきています。良い診療や教育、研究をすすめていくうえでは、他者との交流は必須であります。他講座の研究や診療の内容を知るのはもちろん、さまざまな機会をつうじて、顔見知りになるという事は今後の発展の基本といえるでしょう。大学医師会報の使命のひとつには、このような機会をご紹介することがあると思います。
光が丘協議会より平成26年度福島県医師臨床研修指導医養成講習会の開催についての案内があります。共に働く若い医師を招聘する最大のポイントは、良い研修をしてもらうということです。では、良い研修とはなんでしょうか?研修医を指導するとはどういうことなのでしょうか?臨床研修制度や研修医教育といったことについて、深く考える良い機会です。未受講の方は、ぜひ、参加していただければと思います。
彼岸もすぎ、朝夕めっきり涼しくなってきました。読者の皆様におかれましては体調に留意され、秋をお楽しみ下さい。
大学医師会広報委員 大谷晃司
福島県立医科大学医師会 |