福島医学会 学術研究集会 シンポジウム


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平成22年度 福島医学会 学術研究集会 シンポジウム

 平成22年度 福島医学会 学術研究集会 シンポジウム


●テーマ 
●日時 平成23年2月6日(日) 13:00〜16:00
●場所 コラッセふくしま 4階 多目的ホールAB (福島市)
●対象 医療に関心のある一般の方、医療職を志す高校生、医療系大学・専門学校の学生、医療関係者
チラシ

 【第1部】 講演
  座長
   福島県立医科大学 医療人育成・支援センター 錫谷 達夫、 大平 弘正
 ◆ 医学教育の現状と課題
文部科学省高等教育局 医学教育課長 新木 一弘 氏

 

 講演内容
   医師数の増加に向けて
    @医学部入学定員の増員
    A地域医療を担う人材・多様な人材の確保
    B医学教育の改善・充実
   医師不足の現状

 ◆ ともに考える医師の育成 〜未来のプロフェッショナルなドクターとは?
東京医療センター 教育研修部臨床研修科医長 尾藤 誠司 氏


 講演内容
   「もはやヒポクラテスではいられない」時代の医療専門職像・医師像
    −専門職としてもつ権限に対する責任感
    −医学がもつ可能性と独善性を両方意識する態度
    −人からの評価・批判を積極的に受け入れる態度
    −人に助けを求める態度
    −自らの変化を恐れないこと
    −「患者とともに考える」習慣
   

 ◆ 一般市民からみた医師育成への期待 〜医療相談の現場を踏まえて
ささえあい医療人権センターCOML 山口 育子 氏

 

 講演内容
   ・COMLに寄せられた電話相談件数の推移や項目別相談件数の比較
     項目別ドクターへの苦情、ドクターの説明不足、医療不信などが多数
   ・患者の立場から
     ◎賢い患者になる  ◎こんな医師と出会いたい
   ・COMLでの1週間実践(研修2年目「地域医療」)
     研修を通して研修医が気づき、感じたこと
     
   

 ◆ 福島県立医科大学の医学教育・医師養成の取り組み
福島県立医科大学附属病院長 村川 雅洋

 

 講演内容
   ・わが国の医師養成の問題点
   ・本学独自の取組
     ◎地域の医療を担う意欲・使命感の向上
     ◎基本的診察能力の確実な習得
     ◎基礎と論証の有機的連携による研究マインドの涵養
   ・初期研修及び後期研修について
     
   

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 【第2部】 シンポジウム 〜医師を育てる・医師を支える〜
  コーディネータ
   福島県立医科大学 医療人育成・支援センター 福島 哲仁、 石川 和信
  シンポジスト
   新木 一弘 氏、 尾藤 誠司 氏、 山口 育子 氏、 村川 雅洋

 オーディエンス・レスポンス・システムを使用して参加者の意見をふまえながら討論が行われました。
 “医師の養成”、“社会の変化と求められる医師像”、“患者(住民)が良い医療を作るためにできること”というテーマに分けて、患者(住民)、医療者、行政それぞれの立場でどんなことができるのかについて
話し合われました。
終始なごやかな雰囲気で行われ、最後に会に参加した医療人を志している中高生の皆さんへメッセージが贈られました。

  


そのほか、参加した皆さんへ参加動機や感想などを聞いてみました。

◎今回の参加動機を教えて下さい(複数回答可)

 医療に関心があるため  95
 将来、医療職を目指しているため  44
 参加を勧められたため  56
 その他  33

   ※その他(一部抜粋)
       ・保護者として興味があった
       ・今後の指導に役立てたい(医大教官)
       ・行政の医療相談業務を行っているため
                             など


◎第2部のシンポジウムの討論はいかがでしたか?
  
(一部抜粋)
テーマが大きくてなかなか討論しにくかったのではないかと思いました。しかし、ターニングポイントによってそれぞれの方が主体的に問いかけには参加できたと思います。さらに、患者さんや医学生によるアンケート結果(実態、要望等→それに対する反応)などがある良かったのかなぁと思いました。シンポジストの方々のお話もおもしろかったです。(興味深かったです)

実際に1人1人からレスポンスカードによって意見を聞くことで、現代の医師に対してどのような考えを持っているのかということを理解できた。将来医師になりたいと思っているので、ここでの統計を参考にしたいと思う。

自分で正直に答えることができ、また他の人の意見も知ることができてとても良かった。複数の文やからの切り口で、新しい意見・考えも自分の中に取り入れられた。医師の数が減っていることは、深刻な問題だと感じている。医師になるのは簡単ではないけれど、医師にしか学べないことがあると思うし、実際に高校から福医大に進学した先輩から話を聞いたこともあり、今日この講演会に参加して、ますます医療に興味を抱いた。またこのような機会があったら参加したいと思う。コンビニ受診は、もっと教育現場や社会のつながり(核家族化)のなさによるところが多いと思う。社会に出すまでのところは、教育現場(大学に限らず)が大きいと思う。

医療に携わっている人達の実際に体験した話や、将来どういう医師になっていってほしいかなど、自分ではわからなかったことをたくさん学べて良い経験になりました。

患者が専門職(医師)に多くを望み、期待するのは当然ですが、医師の抱えるストレスや現状、その中での努力や苦労などを発信するのも相互理解に必要と考えます。

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◎全体についての感想、よかった点、改善すべき点など、ご自由にお書きください。
  
(一部抜粋)
医療者側と医療を受ける側と両方からの視点の話が聞けて良かったです。"患者力"が必要であると最近よく聞きますが、私たち一般市民は医療に対して信頼の気持ちがあることが前提ですから、医療者のみなさんには共に歩む気持ちを忘れないでいただきたいと思います。医療無くしては私たちの生活は成り立たないので。

各方面からのお話でとても参考になりました。わかりやすい講演でした。保護者として参加させていただきましたが(大変お世話になっております)人間性豊かな医師になって欲しいと願いながら、拝聴いたしました。これまでの子育てを振り返りつつ、今後も親としての関わりを大切にして見守っていくべきであると改めて痛感しました。医療の世界との距離が少し縮まったような気がして、この会の開催に感謝しました。よい機会だと思いました。

私は市内の小学校の教員をしておりますが、初めてこのような会に参加し大変参考になりました。子供たちの将来を見据えた系統的な教育の大切さを痛感いたしました。医者の立場、患者の立場、双方からのお話では、日頃なんとなく感じていることを改めてまとめて説明していただき、心から納得しました。

世界が違う話かなと思って参加しましたが、私たち患者も医療者と一体となってやっていく必要があるということで、自分も考えていかなければならないなと思いました。医者も人間ですから患者の要望に100%応えることは不可能だと思います。患者は自分の事ばかりでなく、社会のことも考えて受診していく必要があると感じました。ありがとうございました。

医療は、先生や看護師が良くなれば良いものになると思っていたけれど、患者自身の意識もとても重要だということが分かった。私は、将来看護師になりたいので、今日学んだことを生かして今後につなげたいと思った。

医療人からの視点と、患者からの視点で、物事のとらえ方が大きく違っていることに驚いた。また、今、自分に必要なもの(課題)を発見することができたので、今日の話を参考に改善していきたい。

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