研究内容

遺伝子多型や遺伝子発現量の測定と分析に関する研究 

田中 紀子 教授

 

疾患要因・癌予後と関連する分子機能の解明

本間 美和子 准教授  
  • 癌予後と関連するマーカー分子の開発、その細胞内機能の解明: 癌摘出術後に長い年月を経て組織浸潤と転移等の癌が進展する病態を予測し、予防することは、生命活 動ならびに生理機能を維持する為に重要です。現行の病期分類ならびに予後予測指標を超える、精密な 新規マーカーの開発を目指し、なおかつその生物学的原理の解明と併せて研究を進めています。 本学MDPhDコース医学部生も研究へ参加し論文化へ貢献しました。 (Homma, M.K., et al. Cancer Science 2021, Homma, M.K., et al. Lancet Oncology (Abstract) 2022 )
  • 増殖性疾患に関連するリン酸化シグナル変換の包括的解析: 若年性希少疾患である濾胞性肝臓癌(FL-HCC)はプロテインキナーゼA(PKA) 酵素活性部位融合による変 異遺伝子, DNAJB1-PKAC, が原因であると報告されています。そこで遺伝子発現細胞系を用い癌化シグナ ルをリン酸化プロテオミクス手法により解析し、癌化病態と関連するシグナル経路の解明を進めています。 (Kevin, M., et al. Pediatrics 2016)
  • プロテインキナーゼを中心とする細胞周期進行シグナル: 家族性大腸腺腫症(FAP)原因遺伝子産物であるAPCタンパクがプロテインキナーゼCK2と相互作用する事、 APCがCK2上流の制御因子であることを見出しました。さらに下流シグナル分子として、特定の増殖時間軸 にCK2が翻訳開始因子をリン酸化する事、正常な細胞周期進行に関与する仕組み等を明らかにしました。 (Homma, M.K., et al. PNAS 2002; Homma, M.K., PNAS 2005, Homma, M.K. Life Science Alliance 2023     

  

ミトコンドリア調節分子機構の解明

小椋 正人 講師