アメリカ泌尿器科学会 (American Urological Association; AUA) 2017 Best of Posters賞を受賞して

このたび2017年5月12−16日にボストンで開催されました AUA annual meeting 2017におきまして、私の発表した演題 “Effects of decreased estrogen on lower urinary tract function and assessment of purinergic system changes in the guinea pig bladder”がBest of Posters賞を受賞しましたのでご報告いたします。

AUA annual meeting 2017会場の入り口。
AUA annual meeting 2017会場のモニュメント。

本研究を行うにあたりまして、実験装置の使用法をご指導いただきました相川先生・赤井畑先生をはじめとする医局の諸先生、週に1日の実験日をご配慮下さいました医局長の小川先生、組織染色や実験装置管理を行なっていただいた平木さん、実験動物や医局実験室・試薬の管理をしていただいた渡辺えつこさん、そしてなにより実験を行う機会を与えていただき様々なご指導を下さいました小島教授に心から感謝いたします。また病院業務の非常に忙しい中、AUAに参加の機会を与えて下さいました大原綜合病院泌尿器科の横山先生・吉田先生大変にありがとうございました。

本研究は吉田先生が以前に当研究室で行なった卵巣摘除(OVX)モデルの研究を参考にさせていただいており、研究開始時には先生に具体的な手術手技などご教示頂きました。今回の研究では、エストロゲン低下時のモルモット膀胱の排尿状態の変化に対し、膀胱のpurinergic系収縮機構および膀胱粘膜層から放出されるATPがどのように関与しているかについてについて調べました。

最近では排尿機能の研究分野でも分子生物学的手法や、新たな実験手技を駆使した発表が中心となりレベルが高くなっています。古典的な生理学的実験が中心の自分の研究が受賞できるとは全く想像しておりませんでした。2011—12年に英国サリー大学でクリス・フライ先生・ジョン・ヤング先生に研究手法とデーター解析法を教えていただく機会を得たのですが、帰国後も地道に研究を継続してきたことが今回の受賞につながったものと思っております。今後もさらにアイデアを練り新しい研究ができればと考えております。

AUA annual meeting 2017のBest of Posters賞を受賞した研究パネル前にて。
ボストンで開催されたアメリカ泌尿器科学会の会場近くにて。

今回のAUAはあいにく期間中雨模様で、気温も10度前後と肌寒い気候でした。しかしボストンの美しく味わいのある町並みと、夜にはクラッシック音楽やおいしいステーキを堪能でき楽しく過ごすことができました。様々なサポートをしていただきました福島医大泌尿器科医局関係の皆様そして大原綜合病院のスタッフの皆様ありがとうございました。

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