研究成果が掲載されました
診療放射線科学科の宮司典明講師(筆頭著者、責任著者)、三輪建太教授、山尾天翔助教、保健科学研究科診療放射線科学領域の増渕正輝氏、秋谷直慶氏、和知海斗氏らの研究論文が「Health and Technology」に掲載されました。
【論文タイトル】
Impact of scale point selection on absorbed dose estimation in hybrid dosimetry for 177Lu-DOTATATE therapy
(177Lu-DOTATATE療法におけるスケールポイント選択が吸収線量推定に与える影響)
がん治療では、放射性薬剤を体内に投与して腫瘍を攻撃する「核医学治療」という治療法があります。神経内分泌腫瘍の治療薬剤「177Lu-DOTATATE」は、核医学画像から体内の放射線量を正確に測定することで、がん細胞の治療効果や正常臓器の副作用予測に役立つことが期待されています。しかし、従来の測定方法は簡単ですが精度に限界があり、高精度なSPECT/CT撮像は時間と回数による患者負担が大きいという問題があります。そこで注目されているのが、両者の利点を組み合わせた「ハイブリッド線量測定」です。本研究では、最も正確に線量推定を実現するハイブリッド線量測定の撮像ポイントについて比較検証を行いました。この成果は個別化医療における核医学治療の精度向上と今後の臨床応用において重要な知見となります。
本研究は湘南鎌倉総合病院との共同研究として実施されました。
URL:https://link.springer.com/article/10.1007/s12553-025-01009-y