研究成果が掲載されました
スマートフォンで測定した方向転換能力と認知機能との関連を検討
国際学術誌「Sensors(IF: 4.0)」に、保健科学部理学療法学科の星真行助教らの原著論文が掲載されました。本学理学療法学科第1期生である中丸采音さんと第2期生である石田巧英さんの卒業論文を基に、福島県立医科大学介護予防研究チームが実施する「生活機能測定会」のデータを用いた共同研究としてまとめられたものです。
【論文タイトル】
Association Between Smartphone-Based IMU Turning Performance and Screening-Defined Mild Cognitive Impairment in Older Adults(高齢者におけるスマートフォンを用いたIMUによる方向転換能力とスクリーニング上の軽度認知障害との関連)
本研究では、福島県内の65歳以上の地域在住高齢者318名を対象に、スマートフォンを用いたinstrumented Timed Up and Go(iTUG)による方向転換時間と認知機能との関連を検討しました。認知機能は日本語版Montreal Cognitive Assessment(MoCA-J)を用いて評価しました。
その結果、MoCA-Jによるスクリーニングで軽度認知障害に該当した高齢者では、該当しなかった高齢者と比較して、3 m先で最初に方向転換する「Turn 1」の時間が長いことが示されました。また、年齢や性別、歩行速度、心理的ストレスなどを考慮した解析においても、Turn 1時間と認知機能との関連が認められました。
本研究から、スマートフォンを用いて方向転換動作を定量的に評価することが、高齢者の認知機能を評価する際の補助的な情報となる可能性が示されました。一方、本研究で得られた1.35秒という値は探索的なカットオフ値であり、単独で認知機能を判定するものではありません。今後は、他の集団での検証や縦断的な研究が必要です。
今後も福島県内の地域在住高齢者を対象とした「生活機能測定会」を継続し、身体機能と認知機能の両面から、地域高齢者の健康づくりや介護予防に貢献していきます。
リンク名:
Website: https://www.mdpi.com/1424-8220/26/18/5795
https: https://www.mdpi.com/1424-8220/26/18/5795/pdf