学科説明会を開催しました
令和7年9月6日・7日、駅前キャンパスにて「生活の困りごとに挑む!作業療法×モノづくりのチカラ」と題して「インクルーシブメイカソン」を開催しました。本イベントは、障害当事者(ニードノウア:ニードを知る人)の声にもとづき、多職種・多世代のチームが協力して“本当に必要とされる自助具”を短期間で創り出す共創型ワークショップです。
高校生、作業療法士、大学生、企業エンジニア、そしてニードノウアなど、世代や立場を超えたチーム編成がなされ、多様な視点から意見を出し合い、モノづくりの力を結集しました。参加した高校生からは「作業療法士の仕事を具体的に知るきっかけになった」「自分もこの道を目指したい」といった声が聞かれました。医療機関に勤務する作業療法士からは、「その方の『生活を支援する』とはどういうことか、作業療法士の専門性を再認識できる機会となり、大きな学びになりました」との声が寄せられました。また企業に勤務するエンジニアからは「内容にストーリー性があり、みんなで一体感のある活動ができました。とくに学生や若手社会人が一生懸命に取り組んでいる姿は大変感銘を受けました。また作業療法の専門性はモノづくりの本質と重なる部分もあり、非常に参考になりました。」と他分野の参加者にとっても新たな発見や視点が広がる機会となりました。
初めて3DプリンタやCADに触れた高校生には在校生がペアとなり、解説しながら課題に取り組みました。最終日には成果発表として、各班が製作した自助具についてプレゼンテーションが行われました。完成品を前にしたニードノウアの方々の喜ぶ姿は大きな達成感を共有する瞬間となりました。今回製作した自助具やデータはオープンソースとして共有され、今後同じ困難を抱える人々の「できる」を広げていきます。
最後に、今回のインクルーシブメイカソンは、世代や立場を超えた学びの場であると同時に、福島県内地域との連携を基盤とした「地域共創」の実践の場となりました。県立大学として、高度な知識や技術を備えた医療人を輩出すべく、作業療法学科ではこれからも新しいことに挑戦していきたいと考えています。
