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小児外科グループの研究テーマ及び実績

 

 

1.バイオポンプを用いた新生児用の膜型肺を用いた体外循環(ECMO)回路の試作

 長時間潅流に伴う出血傾向の改善を目的に、従来のロラーポンプより血小板を含めた血球成分破壊が少ないとされるバイオポンプを用いた回路を試作し、体重3~5kgの幼犬で潅流しロラーポンプ回路と比較した。

 バイオポンプでは低速で安定した流量が得られず、低流量での潅流が必要な新生児のECMOには不適と考えられた。

 長時間ECMO施行時の溶血、血小板の推移でバイオポンプとローラーポンプで差はみられなかった。

 

 

2.新生児用のECMO装置における抗凝固剤(メシル酸ナファモスタット)の実験的検討

 ECMO装置を用いた長時間の体外循環時の出血傾向防止を目的に抗凝固剤としてメシル酸ナファモスタット(FUT)を用い、その至適投与量、及び効果について3~5kgの幼犬を用い検討した。

 FUTの至適投与量は3mg/kg/hであった。FUTを用いたECMOは酸素運搬能、炭酸ガス除去能で従来のヘパリンと差がなく、出血傾向をきたしにくく、生体に大きな影響を与えず優れた臨床効果が期待できると考えられた。

 

 

3.メシル酸ナファモスタット(FUT)を用いた長時間ECMOの実験的検討

 幼犬を用いFUTを抗凝固剤として使用し40ml/kg/minの流量で24時間出血傾向をきたさず、回路内に凝血塊を形成せず、酸素運搬能の低下もなく潅流可能なことを確認した。

 

 

4.ヘパリン処理されたECMO回路の検討

 ヘパリン処理された人工肺、回路を用いたヘパリンを使用しないECMO装置で、新生時に必要な低流量域(50ml/kg/min)で潅流しその有用性について検討した。

 ヘパリンを使用した従来の回路に比しヘパリン処理された回路では出血傾向がなく血小板も温存され、回路や人工肺に凝結塊を認めず潅流可能であった。

 しかし、血流停滞部での血栓形成と肺の耐久性に問題があり、臨床応用には更に改良を要する。

 

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