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消化管グループの研究テーマ及び実績

 

 

1. 胃切除後残胃粘膜の組織学的変化とオルニチン脱炭酸酵素(ODC)活性に関する実験的検討

 ラットを用いて幽門側胃切除後、BillrothⅠ法(B-Ⅰ)とBillrothⅡ法(B-Ⅱ)で再建し、50週飼育し、残胃粘膜の病理学的検討とODC活性を測定した。

 B-Ⅱ法再建群の残胃に腺癌が発生し、B-Ⅱ法の残胃吻合部癌の発生には萎縮性過形成胃炎やgastritis cystica polyposa 、腸上皮化生が関わっており、ODC活性はその程度を反映していた。

 

 

 2.胃癌における癌細胞のABH抗原発現と転移、予後との関連

 原発性胃癌の切除パラフィン包埋材料を用い、抗A、B、H単クローン抗体を用い免疫染色し、癌細胞のABH抗原発現と転移、予後との関連をみた。

 癌細胞にB抗原、AB抗原の発現した症例の予後は不良であった。

 血液型O型で癌細胞にH抗原が発現しない症例では腹膜転移、肝転移するものが多く予後不良であった。

 

 3.進行胃癌における癌細胞の糖鎖発現と転移、予後との関連

 切除標本を17種類のレクチンと5種類の単クローン抗体を用い糖鎖発現と臨床病理学的因子との関連について検討した。

 リンパ節転移陽性例ではPHL-Lの発現率が低く、肝転移陽性例ではWGA、LXの発現率が低く、腹膜転移陽性例ではHPAの発現率が高くSLXの発現率が低かった。

 5年生存率をみるとPHA-L、LXの発現率が低く、STNの発現率が高い症例の予後は不良であった。

 

 

 4.胃癌におけるp53蛋白発現と転移、予後との関連

 切除パラフィン包埋標本を用いp53蛋白発現をBP53-12、PAb240の2種類の抗p53蛋白抗体で免疫組織染色した。

 リンパ節転移陽性例では両抗体ともp53蛋白発現率が高く、肝転移陽性例ではPAb240抗体陽性例が高率にみられた。

 PAb240抗体陽性例では5年生存率が低く、多変量解析でも独立した予後因子となることがわかった。

  

5.胃癌におけるムチン型母核糖鎖抗原の発現と転移、予後との関連

 切除パラフィン包埋材料を用いムチン型母核糖鎖抗原(T抗原、Tn抗原、STn抗原)を免疫組織学的に検出し転移、予後との関連をみた。

 ムチン型母核糖鎖抗原の発現は肝、腹膜転移とは関連しないものの、腫瘍の発育浸潤、リンパ節転移と関連していた。

 これら3つの抗原の陽性率をスコア化し糖鎖抗原の発現をみると、高発現群では低発現群に比し予後は不良であった。

  

6.大腸癌における癌細胞の糖鎖発現と転移、予後の関連

 切除パラフィン包埋材料を用い大腸癌組織を17種類のレクチンと6種類の単クローン抗体を用いABC法で染色した。

 リンパ節転移陽性例ではHPA発現率が高く、肝転移例ではAAA、LX、SLX、SLAの発現率が高く、腹膜転移ではVVAの発現率が高かった。

 5年生存率ではMPA、HPA、SLX、SLAの発現例で予後は不良であった。特にHPA、SLXがともに発現した症例の5年生存率は9.1%であった。

  

7.進行大腸癌における癌細胞のABH型抗原と転移、予後との関連

 進行大腸癌の切除パラフィン包埋材料を用い、抗ABHモノクロナール抗体でSABC法免疫染色した。

 癌細胞のABH抗原発現率は正常細胞より高率であった。宿主A型のリンパ節転移率、腹膜転移率は抗原が一致する症例で高率であった。

 宿主O型では抗原が一致する症例で腹膜転移率が高かった。

 5年生存率は抗原が一致するする症例では抗原が減弱する症例に比し不良であった。

 

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