FUKUSHIMAいのちの最前線
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5501 調査目的 今回の東日本大震災による東京電力㈱福島第一原子力発電所事故による健康の影響については、現時点での放射線量等の状況から考えて極めて少ないと考えられているが、チェルノブイリ原発事故後に明らかになった健康被害として、放射性ヨウ素の内部被ばくによる小児の甲状腺がんが認められた。 そのため、子どもたちの健康を長期的に見守り、現時点での甲状腺の状況を把握するとともに、生涯にわたる健康を見守り、本人や保護者の皆様に安心していただくため、平成23年10月より甲状腺検査を実施している。2 実施計画等⑴ 対象者 平成23年3月11日(震災時)に0歳から18歳までの全県民約36万人具体的には、平成4年4月2日から平成23年4月1日までに生まれた県内居住者(県外避難者も含む。)⑵ 検査方法 甲状腺の超音波検査を実施し、しこり(結節性病変)等が認められた場合は、福島県立医科大学附属病院等において二次検査(詳細な超音波検査、採血、尿検査、必要に応じて細胞診等)を実施する。⑶ 全体実施スケジュール平成23年10月から平成26年3月までに、先行検査として対象となる全県民に検査を実施する。また、平成26年4月以降は、本格検査として20歳までは2年ごと、それ以降は5年ごとに検査を行い、生涯にわたり県民の健康を見守る予定。⑷ 平成23年度の実績及び平成24年度の実施計画平成23年度末までに本学附属病院の他、南相馬市、県内各地の公的施設等において、38,114名の検査を実施するなど、平成23年度中に国が指定した警戒区域等避難区域市町村の対象者に対して検査を実施。約48,000名の対象者のうち約80%の方が検査を受診。平成24年度からは、当該避難区域以外の市町村の対象者に対して検査を実施する予定。(平成24年度の対象者数は約160,000名)甲状腺検査スケジュール及び対象者事 項時 期実施場所対 象 者↑検査1回目↓先行検査平成23年10月〜11月福島県立医科大学計画的避難区域(以下「先行区域」という)の対象者の一部(川俣町山木屋地区、浪江町、飯舘村)全県先行検査平成23年11月��〜平成26年3月保健センター、公民館、学校等の施設(福島県立医科大学医師等の派遣、県内外の医師等の協力により実施)先行区域内の未実施者及び先行検査以外の対象者2回目以降全県本格検査平成26年4月以降県内の検査拠点施設や県外の医療機関等上記「対象者」全員※20歳までは2年ごと、それ以降は5年ごとに検査を実施県民健康管理調査

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