FUKUSHIMAいのちの最前線
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466DMAT参集拠点病院における複数ドクターヘリ受け入れ経験DMAT参集拠点病院における複数ドクターヘリ受け入れ経験福島医大のグラウンドに全国のドクターヘリが集結した時の写真です。安全管理は各機関ヘリスタッフ、福島医大事務員が交代で行いました。東日本大震災における当院の役割です。当院は、基幹災害拠点病院として、約50チーム、350名のDMATを受け入れ、活動拠点本部としての役割を果たしました。また、ドクターヘリの参集基地として活動を行いました。震災後から15日までドクターヘリの運航調整は、DMATが中心となり行いました。フライトドクターまたはナースでありDMAT隊員である当院のスタッフは、通信指令室とDMAT活動拠点本部および病院との調整を行い、活動がスムーズにいくように対応を行いました。2011年3月11日14時46分、東日本大震災が発生しました。当院は、院内災害対策本部を立ち上げるとともに、DMAT参集拠点病院となり受け入れ体制を整えました。さらに、全国から複数のドクターヘリも当院に参集しました。福島県ドクターヘリを含めて、最大で9機のドクターヘリが当院通信指令室の指揮下に入りました。災害体制のなか、通信指令室とDMAT活動拠点本部および病院との調整を図りながら複数のドクターヘリの受け入れ経験をしたので報告いたします。東日本大震災時に出動した全国のドクターヘリです。福島医大には、当院を含めて9機のヘリが参集しました。通信は壊滅的な状態でしたが、当院の災害優先電話や航空無線、個人の携帯メール、さらにDMATのEMISや衛星電話により情報収集を行いました。DMAT活動拠点本部では、福島県内すべての病院やクリニックに安否確認の電話をしてローラー作戦を行いました。それぞれ連携しながら各病院の被災状況把握、患者情報の入手、搬送病院の選定および域外搬送が行われました。また、ドクターヘリの活動で不足した資機材の調達や準備の対応を行いました。さらにDMATの休憩場所の確保や食料の調整を行いました。

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