FUKUSHIMAいのちの最前線
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第4章患者救済に奔走した活動記録〈論文・研究発表〉FUKUSHIMA いのちの最前線375日本頭頸部外科学会の福島開催を東北復興への大きな第一歩に─目の前の現実に即応した活動を着々と─しさ、友人や知人の温かい支援、マスコミ情報の氾濫と風評被害、原発情報の公開と隠蔽、科学の強さと弱さ、被災地の悲惨さと非被災地の別世界を体感しました。ただ、現実は目の前にあるので、現実を受け入れた上で知恵を出し合い、現場に即応した活動をすることで、復興が一歩一歩近づいてくるものと考えています。 福島市は第一原発から60㎞離れており、空間放射線量は低下していて、原発事故は収束の方向のようです。テレビでは主に浜通りの避難地域のことが放映されますが、それ以外の多くの地域では通常の生活をしています。7月には伝統行事の野馬追い、8月には夏祭りや花火大会が行われました。現地に数日でも住むと事情がおわかりになると思います。 繰り返しになりますが、第22回日本頭頸部外科学会を予定通り開催することは、復興への大きな一歩になると考えています。全国から東北に来ていただくことが最大の支援であり、引き続き復旧・復興へのご支援ご協力を賜りたいと熱望しております。福島県立医科大学震災特設ページhttp://www.fmu.ac.Jp/index_shinsai.php福島医大のアメリカ人医師からの発信「An American Doctor in Fukushima」http://cbbstoday.org/nollet_fukushima.php第22回日本頭頸部外科学会http://www.Jshns-co.umin.jp/22nd/野馬追い(相馬市、7月24日)花火大会(福島市、8月7日)第22回日本頭頸部外科学会ポスター2012年1月26日(木)〜27日(金):福島市表1.第22回日本頭頸部外科学会(特別企画)シンポジウム1:頭頸部外科治療のカッティング・エッジ人工聴覚器の進歩鼻内内視鏡下の頭蓋底手術気道の再生医療頭頸部外科領域のロボット手術シンポジウム2:口腔癌治療の新展開センチネルリンパ節生検口腔表在癌の診新と治療口腔癌切除後におけるフィブリン接着スプレー+PGAシート被覆法顎顔面領域における骨軟骨再生医療の現状と展望パネルディスカッション:走り出した頭頸部がん専門医制度がん専門病院の指導医からみて大学病院の指導医からみて地域がん専門病院の指導医からみて専門医認定されたものからみて専門医を目指すものからみて米国の専門医制度からみて海外招聘講演:Ⅰ. The Arytenoid Cartilage in Laryngeal Framework Surgery: Past, Present,and Future.Nicolas E.Maragos (Mayo Clinic, U.S.A.)Ⅱ. Transoral Robotic Surgery (TORS):New Era of Mini­mally Invasive Surgery.Se-Heon Kim (Yonsei Univer­sity,Korea)特別講演:放射線災害医療と健康リスク管理 山下 俊一�(福島県立医科大学副学長)頭頸部腫瘍に対する頭蓋底外科手術 齋藤 清�(福島県立医科大学脳神経外科)アドバンスト手術手技セミナー:アブミ骨手術 鼻内内視鏡手術経口的咽頭・喉頭腫瘍切除術 声帯のマイクロフラップ手術喉頭全摘術 誤嚥防止手術教育ビデオセミナー:音声外科 頸部郭清術嚥下機能改善手術臨床研修セミナー:「見てみよう。こんなに奥深い!頭頸部外科」ランチョンセミナー:Ⅰ. 中耳真珠腫の基本術式と考え方Ⅱ. 化学放射線療法後の頸部郭清術Ⅲ. 周術期感染症の対策一欧米のガイドラインより上を目指すーⅣ. 人工内耳と人工中耳の手術:混合難聴耳への救済手術Ⅴ. 大量シスプラチンの超選択的動注療法と照射の同時併用療法(RADPLAT)の現状モーニングセミナー:Ⅰ. CBCT画像データを用いた頭頸部手術シミユレーション─耳科・鼻科─Ⅱ. 口腔ケアを中心とした周術期のマネジメント

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