FUKUSHIMAいのちの最前線
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第4章患者救済に奔走した活動記録〈論文・研究発表〉FUKUSHIMA いのちの最前線343神経内科医の立場からができることをすぐに行動に移すということである.前述した転院の手配については情報発信に呼応してくださった先生方の協力によるものだが,他科においても各々のネットワークで情報交換を行い対応していった.特にこのような大災害が発生した直後は迅速な対応が要求されるので,迅速な判断と行動が重要であると考えられた.このことに関しては,FMU Department of Neurology: Communica­tion Channels Relevant to Disaster Response. として,大学のホームページと,www.cbbstoday.orgから世界に向けて発信した. 今回の東日本大震災で経験したことを,一神経内科医の立場で述べた.このような未曾有の大災害では労働環境が一変し,産業衛生学分野においても様々な問題が発生するが,今回の経験が今後の災害対策の参考になれば幸甚である. なお,今回の地震対応に関する神経内科の対応に関して,第52回日本神経学会学術大会(名古屋)で地震フオーラムが開催された. 震災後の重症患者の転院に際して,東京大学神経内科教授辻省次先生,前厚生労働省疾病対策課中田勝巳氏および埼玉県総合リハビリテーションセンター神経内科市川忠先生のご高配に深謝いたします.謝辞

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