FUKUSHIMAいのちの最前線
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240福島医大被ばく医療班の取り組み急車両以外にもリヤカーでも患者を被ばく棟に運び,ファーストインプレッションで患者が生理学的に不安定であればそのまま被ばく棟に入れて治療,患者が安定していればなるべく全身シャワーで除染しようと努力しています。図13のようなかたちで汚染拡大防止策を図っています。 それから診療方法に関しても,とにかく素人でしたので,もともと慣れている診療スタイルになるべく外付けをして,今までの診療システムをうまく利用しようということで,JTAECの診療手順に被ばく医療のシステムを外挿して,簡単な汚染検査,簡単な除染,それから詳細な汚染検査と詳細な除染ないしは被ばくの評価というような感じでやってきています(図14)。 実際の診療風景ですが,こんな感じでやってきております(図15)。 まとめますと,不十分だった被ばく医療体制がREMATによって少しずつ整備され,合計12人の傷病者を受け入れ,内部被ばく疑いの傷病者3人を放医研に転送しました(図16)。図9 最悪のシナリオ図11 除染設備図図10 福島医大病院 緊急被ばく医療棟図12 患者搬送の流れ図13 汚染拡大防止策

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