FUKUSHIMAいのちの最前線
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170放射線Q&Aホコリを払う程度で問題ありません。布団干しも同様に大丈夫です。換気についてもシステムを切ったりナーバスになる必要はありません。Q4 万が一これからまた環境線量のレベルが上がってきたら、どのくらいで気をつけるべきでしょうか? また、どれくらいで避難するべきでしょうか?A4 国の指標では、放射性物質の放出による被ばく線量の累積値が、外部被ばくで10~50ミリシーベルト、内部被ばくで100~500ミリシーベルトになる可能性がある場合に、国が屋内退避又は避難を指示することとされています。 このため、一時的な環境放射線量で判断することはできませんが、国や県が公表している放射線量のデータの推移に注意するとともに、屋内退避や避難については、国・県・市町村の指示に従って行動してください。Q5 20㎞圏内の退避指示の地域から避難しています。まさかこれほど長期の避難生活になるとは思っていなかったので、身の回りの物しか持ってきていません。家の中のものを取りに帰ってもいいのでしょうか? 何時間くらいであれば、20㎞圏内にいても健康への問題がないのでしょうか?A5 20㎞圏内は、退避指示が出ていますので、国から許可があるまでは絶対に入らないでください。Q6 テレビでは、被ばくを防ぐために、マスクをする、手を洗う、帰宅したら衣服をビニール袋に入れる、などという防護策が語られていて、過敏になっています。被ばくを防ぐために手を洗う、マスクをする、衣類をビニール袋に入れる、雨に濡れない方がよい、濡れた傘も洗う方がよい、など言われていますが、外出する際はどの程度の防護策を講じたらよいのでしょうか?A6 マスクには、放射性物質を防ぐ効果は実はあまりありません。外出した際の上着は、家に入るときに軽くホコリを払う程度でよいでしょう。ビニール袋に詰めてしまう必要はありません。部屋の中に掛けておいて問題ありません。雨も、多少濡れた程度ではまったく問題ありませんが、念のために傘をさすほうが、心理的に安心が得られるでしょう。傘も玄関先に立てかけておいて問題はありません。手を洗ったり、髪を洗ったりするのも、帰宅直後にすぐにしないといけないという訳でありません。Q7 飲料水について、浄水器で放射性物質がきれいに除去できるのでしょうか? 沸騰させるとよいとも聞きますがどうでしょうか?A7 まずセシウムについては、浄水場で濾過(ろか)される際に吸着されるので、水道水には出てきません。ヨウ素については、水道水に出てきてしまいます。浄水器では残念ながら濾過されないと思われます。また、ヨウ素の沸点は高いので、沸騰させてもあまり蒸発しないでしょう。Q8 被ばくは移るのですか?A8 被ばく自体は移りません。放射性物質をチリのようなものだと考え、それをきちんと衣類などから払い落とせば、移ることはありません。Q9 「ただちに健康には影響ない」という言い方をよく聞きますが、「ただちに」をどう理解したらよいのでしょうか?A9 基準値は、そのレベルの放射線量の食品(または水)を1年間食べたら影響が出る可能性があるので、摂取しないほうがよいでしょう、という目安です。ですので、この場合の「ただち

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