この文書は、1995年〜1996(?)年の「コンピュータ演習」(物理)、
1996年以降「自然科学選択」(物理)でネットワークを
利用するために、学生用に作られた文書をもとにhtml化したものです。
演習的な要素を多分に含んでいますが、何かの役に立てば幸いです。
吉田 宏
1.workstation(WS)の利用
1-1. WS を利用する際に必要なもの
WS を利用する時は、自分が利用者であることを利用する WS にあらかじめ登録
(ユーザー登録)しておかなければならない。ユーザー登録は、その WS の管理
者に申し出て管理者に登録してもらう。WS を利用する際に最低限知っていなけれ
ばならないものはログイン名とパスワードである。
1-2. WS の接続と切断
接続
Windows95/98からの接続
画面の左に「TeraTerm (telnet) 」とあるアイコンをダブルクリックする。
すると「TeraTerm : New connection」というWindowが現れる。「Host: .」
とあるメニューの中から"cello"を選び、「OK」をクリックする。
Macintoshからの接続
「NCSA Telnet」のフォルダーを開き、更に「telnet 2.5J01」のフォルダーを
開くとこのフォルダーの中に「telnet cello」とあるアイコンがあるのでこれをダ
ブルクリックする。
ログイン
上記のようにすると Windows/Macintosh では 「telnet cello」という
window が開きその中に
Trying 10.1.211.21...
Connected to cello.
Escape character is '^]'.
SunOS 5.6
login:
と表示されるので、ここで自分のログイン名を入力する。
次に、
password:
と表示されるので自分のパスワード(各自ユーザ登録時に与えられたパスワード、
または自分で設定し直した時には、自分で設定したパスワード)を入力する。(このパスワードは
絶対他人に教えてはいけない。また、安易なパスワードも他人にすぐに見抜かれてしまうので良くない。)
このようにすると、ディスプレイ上に
Password does not decrypt secret key for unix.1008@cc.fmu.ac.jp.
Last login: Mon Mar 13 10:11:50 from 10.70.138.21
Sun Microsystems Inc. SunOS 5.6 Generic August 1997
[10:13]yoshidah@cello:~[34]>
と表示される。これで、WS が利用できるようになった。
( "[10:13]yoshidah@cello:~[34]>"
は celloでのプロンプト、以下では
"prompt>"
と表す。)
WSの切断(ログアウト)
一通り作業が終わってWSから抜ける時は次の手順に従う。
まず、
prompt> logout
と入力する。次に
Windows95/98の場合
自動的に切断される。
Macintoshの場合
メニューバーの「File」をクリックしたまま「Quit」のところまでマウスポインタ
を移動させて手をはなす。最後に「telnet 2.5J01」と「NCSA Telnet」のフォルダーを
閉じる。
2. 基本操作
2-1. UNIXの基本コマンド
UNIXとは workstation 等で働いている OS(オペレーティング・システム)の
総称である。今回利用する workstation(cello) の OS は SVR4(SunOS 5.6) と呼ばれるもの
である。workstation を通して network を利用するには、ある程度UNIX の知識があった
方が良い。そこで、次に簡単な UNIX の基本的なコマンド(命令)について学習する。
UNIX の基本的なコマンドには次のようなものがある。
ファイル関連のコマンド
ls, cp, mv, rm, cat, head, tail, more(less),...
ファイル編集関連のコマンド
vi,emacs(mule),...
ディレクトリ関連のコマンド
cd,mkdir,rmdir,...
通信(ネットワーク)関連のコマンド
ftp,telnet,mail(mailx),...
その他のコマンド
clear,banner,...
ここで紹介したコマンドの他に、非常に多くのコマンドがある。
2-2. 基本コマンドの基本操作
2-2-1. ディレクトリ操作とファイル操作
1) 自分が今どのディレクトリにいるのかを確認する。
(今作業をしているディレクトリのことをカレントディレクトリという)
prompt> pwd
2) そのディレクトリにはどんなファイルがあるのかを確認する。以下のコマンドを実行してみて機能がどう異なるか調べてみよう。
prompt> ls
prompt> ls -F
prompt> ls -l
prompt> ls -a
prompt> ls -la
3) 以下のようにして, "hello.c" という名前のファイルを作る。
prompt> cat > hello.c [Enter/Return]
int main(){ printf("Hello!!\n"); return 0;}[Enter/Return]
^D
4) "hello.c" がカレントディレクトリに作成されたかを確認する。
prompt> ls -F
2)のときと何が違うか?
5) "hello.c" があったらその中身を確認する。
prompt> cat hello.c
6) "hello.c" (C言語で書かれているプログラム)をコンパイルする。
prompt> gcc hello.c
7) 6)によって何ができたかを確認する。("a.out"ができている筈)
prompt> ls -F
8) a.out と入力し何が起こるか確認する。
prompt> a.out
9) 実行ファイルである "a.out" の名前を "hello" と変更する。
prompt> mv a.out hello
10) 9)によって何ができたかを確認する。("a.out"がなくなりその代わりに"hello"ができている筈)
prompt> ls -F
11) hello と入力し何が起こるか確認する。
prompt> hello
12) ホームディレクトリの下に "program" という名前のディレクトリを作る。
prompt> mkdir program
13) 12)によって何ができたかを確認する。
prompt> ls -F
14) カレントディレクトリをホームディレクトリからその下にあるディレクトリ program へ移動する。
prompt> cd program
15) カレントディレクトリが "/homeXX/ログイン名/program" であることを確認する。
prompt> pwd
16) カレントディレクトリに 7),10) でできた "hello.c" と "hello" をコピーする。
prompt> cp ../hello.c .
prompt> cp ../hello .
17) 16)によって何ができたかを確認する。
prompt> ls -F
18) 17)で表示されたファイルを消去する。
prompt> rm hello.c
prompt> rm hello
19) 18)によって何ができたかを確認する。
prompt> ls -F
20) 再びホームディレクトリから "hello.c" と "hello" をカレントディレクトリにコピーする。
prompt> cp ../hello* .
21) 20)によって何ができたかを確認する。
prompt> ls -F
22) カレントディレクトリの "hello.c" と "hello" を消去する。
prompt> rm hello*
23) 22)によって何ができたかを確認する。
prompt> ls -F
24) ホームディレクトリに戻る。
prompt> cd
25) ディレクトリ "program" を消去する。
prompt> rmdir program
26) 25)によって何が起こったかを確認する。
prompt> ls -F
".signature" の例
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!* Hiroshi Yoshida 吉田 宏 *
!* Department of Physics E-mail Address: yoshidah@fmu.ac.jp *
!* Fukushima Medical College yoshidah@cc.fmu.ac.jp *
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このようなファイルがあるとき、Mailモードで、"M-x mail-signature" と入力すると、".signature"の内容がメールの最後に追加される。
各自".signature" を作ってこの機能を試してみよう。