福島お達者くらぶだより

2015 4 1日発行 通算 75

 

新しい年度の始まりです。

 学校関係で仕事をしていると、やっぱり4月は特別な月です。また新しい授業が始まり、日々の仕事に追われることになります。新しい出会いがあり、楽しみといえば楽しみですが、ああ、早く夏休みにならないかなぁ、と考えたりもします。皆様はどうでしょうか。

 そんなことはさておいても、花の季節です。これから桜だけでなく、果物王国の福島ではモモ、梨、リンゴと、ちょっと車で郊外に出ると花の海の中を泳ぐようなところもあります。私が好きなのは、梨の愁いを含んだ白い花と、山道のどこからともなく舞い落ちてくる山桜です。皆様の好きなのは何でしょうか。

 さて、今回もまたお達者くらぶだよりの新しい号をお届けします。今まで何度もここに掲載させていただいてきた美瑛(みえ)さんの手紙を、ぜひお読みください。また苦しい状況を乗り越えた新しい心境が心を打ちます。

 

【予告】 今年の秋(11月)からミーティング室を変更します

 新しい場所は県立医大の8号館(看護学部棟)4階のS413S430室です。8号館(看護学部棟)は県立医大の建物群の中の西の端で、すぐ前が駐車場ですから、車で来られる方は便利になるかと思います。

 部屋を移るのは、十分に周知の時間を置くために、今年(2015年)の11月からです。

 

 お達者くらぶのミーティングはこの十数年間、今の第3・4ゼミナール室で行ってきました(最初は付属病院のカンファレンス室で行っていたのですが、その部屋がいろいろな行事で使えないことが多くなったために、ここに移しました)。ほんの短期間、本人ミーティングだけ平日の夜に福島学院大学の駅前キャンパスで行うことを試しましたが、参加者は少なく、やはりゼミナール室で家族と並行の週末のミーティングに戻したのです。ところが近年、そのゼミナール室が医学部学生の定員増とカリキュラムの変化で使えないことが多くなったので、また別の場所に移すことになったものです。

 新しい看護学部棟のの部屋も、県立医大の入学試験の時にはすべて使えなくなります。来年の3月がそれにぶつかりますが、それについては、また半年前くらいから連絡します。

 

美瑛(みえ)さんからの手紙(新しい年の始まる日に)

 一面、白と黒の世界で 自分一人が熱を持っている 雪に覆われた田畑に、真っ白に雪をかぶった木々、山々…. そんな広い世界にぽつんと存在する自分は、今、生かされているんだと感じさせられます。

 12月だというのにこんなに雪が降って、これから先、大丈夫だろうか?と心配になりました。今日(11)も会津は雪が降り続いています。私の近況をお伝えしたいと思います。

 9月末から10月中頃まで約3週間の休みを取り、自宅で過ごしておりました。

9月末時点での状態は、精神的にも肉体的にも非常に追い込まれていました。

肩こり、腰痛、バランス感覚がおかしくなったり

整体に通ったり、枕を変えたりしてみました。

落ち込み・抑うつ状態もひどく、仕事中に声がうまく出せなくなったり、泣き出したり、人と顔を合わせて話しをすることができなかったり

今の(約3ヶ月経って)状態は、一言で言えば とても楽になった、気持ちも体も大変穏やかです。

 ここ2年程ですが、ものすごい冷えに悩まされていました。(足から手から体の芯から冷えてしまっている感じでした。)ですが今はほとんど冷えを感じなくなりました。

 休職していた頃は、全てが悪いこと(マイナスなこと)にしか考えられなかった頭も、今は、正常に戻りました。社長とも仕事場の同僚とも普通に話をして、今まで通りに接することができるようになりました。

 この変わり様 人間っておそろしいなと思いました。良い方へ行くのはいいけれど、悪い方へ悪い方へ行ってしまったら、本当に別人のようになってしまうというか、自分が何だか分からなくなるというか 脳ってこわい

 さすがに復職したばかりの頃は、体もしんどかったですし、自信を取り戻すまでがとても辛かった。

周りの人(同僚、先輩方)に手助けしてもらいながら仕事をこなしてきました。

今では、休職前と変わらない状態で仕事をしています。

がんばらないように。

息抜きしながら、休みながら。

そう言い聞かせながらやっています。

 数週間前には、ちょっとした話のすれ違いでトラブルが発生しました。私の責任ではないのだけれど、一生懸命やっていた仕事だったので悔しさで涙が溢れてしまいました。

 周りの人たちから、「あなたが悪い訳ではないから気にしなくていーよ。大丈夫だよ。」なんて温かな言葉を掛けられたら 余計に 涙が止まらなくなってしまいました。

心が疲れているな。。。がんばりすぎたな。。。

涙が出るくらい がんばりすぎていたんだなと反省しました。

ちょっとした変化(体調など)に気をつけて、

がんばりすぎていないか、うまく息抜きできているか

上手に調整しながらやっていこうとおもいました。

 12月の頭に、突然の発熱(38°C以上の熱)で1日 仕事を休みました。おそらく、今までだったら無理して仕事に行っていたとおもいます。休むことを素直に受け入れている自分に 安心しました。

 「いい加減に生きよう」

自分では完璧主義だとおもっていなくても、知らず知らずの内に、全て完璧に、完璧にやらなきゃ、ちゃんとやらなきゃ あれもこれもきちんと、すべて

どんどん どんどん 自分で自分を追い込んでしまっていたとおもいます。

 休職してみて、休むってこういうことか、適当ってこういうことか、気が抜けているってこういうことか、分かった気がします。

 いい加減に。 成るようにしかならないとおもえば、楽になります。

いい加減で。

 一昨年の秋には、服用していた薬もやめ、通院も一段落して、やっとここまできたんだ。これからもっともっとがんばろう色んなことを とても欲張ってしまったようにおもいます。

 薬もやめた、通院もやめた

具合が悪くとも、今 我慢すれば 後は 良くなるかもしれない。もう少しがんばれば

 せっかくやめられたのに、また薬をのむなんて

完璧に、完全に病院と薬と別れたかった。

その気持ちが なかなか 病院へ向かうことを、薬を服用することを 拒み続けていました。

どこかで、自分が幸せになれないこと(他人と比較して、自分は持っていないものがあるとか得られないことがあるとか)

 病気のせいにしていたとおもいます。薬をやめれば、通院をやめれば、幸せが手に入る。

 食べ吐きがやめられれば幸せになれるとおもっていたのと同じで。

 そうではなかったと 今 気づかされました。

体も心も楽になった 今だから 分かったことでした。

とにかく、食べ吐きを止めたい、やめたいともがき苦しんでいた時は、食べ吐きは自分を苦しめる敵でしかなかった。今では、(週に2回くらい食べ吐きします。仕事が休みの前の日など今週もがんばったから、よし、食べるぞ!! といった感じです)食べ吐きに甘えてもいーよね。食べ吐きに頼ってもいーよね。。。

帰る家があって、家族がいて、

 仕事ができて

 今の自分は 充分 幸せだと感じています。

 

 雪がとけて あたたかくなった頃にでも、また、ミーティングに参加させていただきたいとおもいます。