お知らせ
中村助教ら:総合診療・家庭医療専攻医のオンライン診療教育に関する論文公開
このたび、当センター所属の中村光輝助教が筆頭著者を務めた論文「The educational effects of telemedicine training using role-playing for general practice/family medicine residents: A qualitative study」が、Journal of General and Family Medicine 誌 にオンライン先行掲載されました。
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/jgf2.70020
本研究は、福島県立医科大学の総合診療・家庭医療専門研修プログラム所属専攻医を対象に、ロールプレイを用いたオンライン診療トレーニングの教育的効果を質的に検討したものです。参加した専攻医は、教育動画の視聴と多様なシナリオによるロールプレイを通じて、オンライン診療に特有のコミュニケーションや診察の工夫、患者や家族・訪問看護師との連携、デジタルデバイドへの配慮など、多角的な学びを得ました。
特に本研究では、オンライン診療の利便性や技術的側面だけでなく、患者背景の把握や高齢者・デジタル機器に不慣れな方への支援の重要性、またロールプレイを通じて対面診療にも応用可能なスキル向上が明らかにされています。これらの成果は、今後ますます需要が高まるオンライン診療に対応できる総合診療医・家庭医の育成にとって、極めて重要な知見となっています。
中村助教を始め当センターでは、総合診療医育成に積極的に取り組み、現場で求められる実践的な教育プログラムの開発と評価を進めてまいります。