専門外来

 各専門外来について紹介します。専門外来は主に午後に行われており、完全予約制です。直接初診できませんので、まずは新患外来か再診外来で受診されて下さい。また、予告なく診療内容が変わることがありますので、あらかじめご了承ください。

 乾癬外来

毎週水曜日午前、月曜日午後、木曜日午後
担当:加藤 保信/菊池 信之/石川 真郷

乾癬は厚い鱗屑を伴った境界明瞭な紅斑局面が頭部、体幹、肘、膝、下腿などに出現し、ときに関節症状を伴うこともある慢性の炎症性角化症です。まれに全身に紅斑が拡大することや、膿疱が多発することもあります。また外見的な面に起因して患者さまのQOLを大きく障害します。この専門外来では、病型、重症度、QOLへの影響などを評価し、外用療法を基本として、光線療法、内服療法、生物学的製剤を組み合わせて治療にあたっております。

 腫瘍外来

毎週水曜日午前 担当:大塚 幹夫

皮膚には良性から悪性までさまざまな腫瘍が生じます。当院の皮膚科に入院して治療を受ける患者さんの約半数は皮膚腫瘍の手術や薬物治療の患者さんです。腫瘍にさまざまな種類があるように、治療法もさまざまです。特に最近は薬物療法の進歩により、従来は治療困難であった病状が改善する場合もあります。しかし、薬物療法は副作用にもかなり注意をしなければなりません。腫瘍外来では悪性黒色腫や悪性リンパ腫を中心として、総合的な治療計画を立てたり、副作用に注意が必要な治療を選択する場合に納得していただいた上で治療を受けて頂けるよう時間をかけて説明しております。

 皮膚アレルギー検査外来

毎週月曜日午後、火曜日午後、水曜日午前、金曜日午後 担当:花見 由華

パッチテスト外来では、接触皮膚炎(かぶれ)、薬疹の原因となる物質や薬剤の皮膚検査を行っています。貼付日の月曜日、判定日の水曜日、木曜日、翌週の月曜日に診察が必要になります。
プリックテスト外来では、即時型アレルギーの皮膚検査を行っています。蕁麻疹、口腔アレルギー症候群、食物依存性運動誘発アナフィラキシーなどのすぐに発症するタイプのアレルギーが対象です。アナフィラキシーショックなど重症の場合は入院による検査が必要です。エピペンの処方も行っています。

 アトピー外来

隔週月曜日午後 担当:本多 皓

アトピー性皮膚炎は、かゆみのある湿疹を慢性的に繰り返す病気で、日本に46万人(2014年厚生労働省患者調査)ほどの患者さんがいます。今までは大人になれば治る子供の病気と考えられていましたが、最近は成人のアトピー性皮膚炎患者さんが増えています。この病気の原因は完全には解明されていませんが、遺伝、体質、ダニやハウスダスト、食べ物、ばい菌など、様々なものが複雑に絡み合って発症すると考えられています。そのため、患者さんそれぞれの生活環境や体質にあわせて、適切な治療をすることがとても大切です。

アトピー外来では、日本皮膚科学会の「アトピー性皮膚炎治療ガイドライン」を基本に、個々の患者さんにあわせた治療法の提案を心がけています。生活スタイルや環境因子の改善方法についても、ご相談いただき、患者さんと一緒に適切な治療方法を考えていきたいと思っています。

また、当施設は大学病院の専門性を生かして、臨床治験の実施、新しいアトピー性皮膚炎治療の導入にも、積極的に取り組んでおります。ご不明な点がございましたら、いつでもお問い合わせください。

 強皮症外来

毎週火曜日午後 担当:森 龍彦

全身性強皮症の患者様を対象に診療を行っております。皮膚病変や末梢循環不全の治療に加え、内科と連携して内臓病変の有無や進行度を検査し、治療に反映させます。厚生労働省強皮症調査研究班に所属しており、最新の知見を参考にしつつ、各患者様に応じた治療を行っていきます。

 光線外来

毎週火曜日午後、木曜日午後 
担当:猪狩 翔平/伊藤 崇

光線療法は、尋常性乾癬、掌蹠膿疱症、尋常性白斑、円形脱毛症、アトピー性皮膚炎、痒疹、菌状息肉症などの皮膚症状(見た目やかゆみ)に有効であることがわかってきています。当外来では、全身型紫外線照射器やエキシマライトを使用した光線治療を行っております。また、光線過敏症の方などを対象として、光線過敏の程度や作用する波長を調べる光線照射テストも当外来で行っています。

 脱毛症外来

毎週木曜日午後 担当:加藤 保信

当外来では脱毛症の方に局所免疫療法(SADBE)とドライアイス療法を主に行っています。局部免疫療法は、SADBEという化学溶液を脱毛部分に塗り、痒くない程度の弱い皮膚炎を起こさせる治療法です。SADBEには様々な濃度があり、濃度を決める際には、1回の受診につき1円玉の大きさの範囲で薄いものから順に3種類の濃度で塗布し、徐々に濃度をあげていく方法をとります。ドライアイス療法は、固めたドライアイスを脱毛部分に1~2秒軽く押し当る事を、何度か繰り返す治療法です。

 フットケア外来

隔週金曜日午後 担当:石川 真郷

足には、巻き爪や陥入爪、難治性疣贅(いぼ)、胼胝・鶏眼(タコ・ウオノメ)、糖尿病性皮膚潰瘍、うっ滞性皮膚潰瘍といった難治かつ再発しやすい皮膚疾患が発生することがあります。フットケア外来では、少しでも長く歩けるよう、これらの疾患対する治療と予防に努めています。現在は巻き爪に対するワイヤー法を試験導入しておりますので、お困りの方は当科までご連絡ください。

 レーザー外来

隔週金曜日午後 担当:本田 皓,平岩 朋子

実際に照射して治療を行うレーザー外来と、患者さん一人につき30分程度、治療についての詳しい相談を行う相談外来に分かれています。美容目的のレーザー治療(しみ・しわ除去、若返り、刺青除去など)は基本的に行っておりません。他病院からの紹介を含め、新患・再診外来受診後に完全予約制で行っておりますのでご注意ください。

Qスイッチ ルビーレーザー(当科で治療する保険治療対象疾患)

①太田母斑

顔に存在する三叉(さんさ)神経という神経の分布に沿って、片側あるいはまれに両側に生じる、褐色~やや青みがかった盛り上がりのない色素斑で、レーザー治療の効果が高いあざです。眼、まれに口の中にも色素斑が見られることがありますが、当科では皮膚以外の部位に対してのレーザー治療は行っておりません。

②異所性蒙古斑(いしょせいもうこはん)

日本人の蒙古斑の多くは腰からお尻にかけて存在し、淡い青色の色素斑として見られますが、それ以外の部位に見られるものを異所性蒙古斑といいます。10歳頃までに蒙古斑は消えることが一般的ですが、色の濃いものは成人でも残ることがあり、成人期になっても残っているものがレーザーの治療適応になります。

③扁平母斑

出生時や生後まもなく認められる、淡い褐色の色素斑で、通常自然に消えることはありません。レーザー治療の効果は低く再発も多いため、治療の適応となるか相談が必要です

④ 外傷性刺青

何らかのきっかけで、異物が皮膚に入ってしまい、その異物の色素が沈着するものです。鉛筆の芯やアスファルトの粉などが代表的な異物であり、入った異物の色によって、色調が異なります。効果があるものは褐色や青みがかった色素斑で、赤い色調のものは効果がありません。ファッションなどの目的で故意に入れた刺青は、当科では治療しておりません。

【保険適応回数】

・太田母斑、異所性蒙古斑、外傷性刺青は5回まで。
・扁平母斑は2回まで。
・その回数以上、レーザー治療を行う場合はすべて自費診療となります。

Vビームレーザー(当科で治療する保険治療対象疾患)

①イチゴ状血管腫

多くは生まれたときから認められる、鮮やかな紅色の隆起した血管の腫瘍です。1歳までの間に徐々に大きくなるため、乳児健診で指摘されることが多い疾患です。通常は5歳までに約半数、7歳になるとほぼ70%は自然に消えると報告されていますが、血管腫が膨れ上がり、色が消えたあとにぶよぶよとしたしわが残ることがあるため、ある程度の大きさがあるものや、急速に大ききなる場合はレーザー治療をお勧めしています。また眼の周りに生じて、視界を妨げる可能性のあるものや、鼻や口を塞ぐ可能性のある大きなものは、レーザー治療で皮膚のみを治療するのではなく、小児科や眼科など、関係各科と連携して検査、治療をすることがあります。

②単純性血管腫

生まれたときから生じる、赤く平らなあざです。通常は自然に消えることはありません。また思春期頃からやや盛り上がったり、へこんだりすることがあります。顔の広い範囲にこの血管腫がある場合、脳の内にも同じ様な血管腫が認められ、痙攣や知的障害を生じることや、眼球(がんきゅう=めだま)にも血管腫が見られることがあります。その際は脳や眼に血管腫がないか調べる検査が必要になります。 小さな病変は局所麻酔(外用クリーム)でレーザー照射が可能ですが、大きな病変や、小児で動かずに照射をすることが難しい場合は全身麻酔での照射を行っております。通常、2泊3日の入院になります。

③毛細血管拡張症

臨床的に放射状に伸びる血管拡張を特徴とするクモ状血管腫や、酒さによって生じる血管拡張などが適応になります。レーザー治療の必要性および効果は、症状によって異なるため、治療には事前に相談が必要になります。