参加者にアンケートを実施しました(一部抜粋)

● セミナー全体に対する評価をお聞かせください
       

● セミナーに参加した感想
  今回、福島県に災害医療を公衆衛生の観点から学ぶ機会が与えられて本当に良かったと思う。まず、講義では、福島での放射線関連の問題や実状がわかった。セシウムが年度にトラップされることや半減期から考えたセシウム134とセシウム137の比較、ヨウ素剤の使用についてなど断片的な知識がストーリーをもって理解することができた。また、がんのリスクについて改めて甲状腺ガンの小児における明確な有意差がないこと、ガン検診を不安にかられてやりすぎてしまうことへの懸念など、熊谷先生の見解は特に印象に残っている。また、コメディカルの方々の講義など医学科の授業では普段きかないことを教えてもらったり、実際に働いていらっしゃる現場を垣間見ることができ、非常に有意義だった。福島県に実際に滞在し、暮らしてみることで気づく現地の人々の気質や復興の具合やメディア、食文化など幅広く知ることができ、本当に楽しく自分の今後のキャリアにも非常にためになる実習でした。

  2011年に会津地方や石巻、宮古周辺を訪れ、津波のすさまじさを体感し、放射線を恐れるあまり猪苗代の駅前に全く観光客が訪れていないといった風評問題を目の当たりにすることとなりました。その後なかなか学ぶ機会はなかったのですが、今回このような学習コースを設けて頂き理解をとても深めることが出来ました。放射線のリスクもある程度説明することが出来ますし、避難によってそれ以上の健康被害が出ているという状況は本当につらく、世間に広めていきたいと思っていますし、今後同様の災害が起こった時には、今回の経験を活かした行動をとり、より多くの人命を救い避難生活の質を高めることが出来ればと思いました。また人と人との関わり合いでやはり世界は成り立っていて、データだけでなく、人の気持ちが本当に主要で、不安、不信をいかに取り除くことが問題であることを痛感しました。

  “放射線・被災地福島”という前もっていたイメージとは現地に来て、目で見て人の話を聞くことや正しい知識を知ることで、全く違うイメージになった。放射線は思っていたより今の現状では健康を脅かすほどのものでもなく、福島の避難区域は、津波の被害が無くても入ることが出来ないため復旧ができていないし、時が止まっているようであった。私自身、東日本大震災を忘れつつあったため、ここに住んでいる人もいること、戻りたい人がいること、今でも辛い状況にある人がいるということを忘れないでいたいと思う。また、今回の講義では、放射線という言葉が持つ危険を学ぶことができた。一人一人が正しい知識を持ち、良いこと悪いことを理解する必要性があると思う。そのためには、住民と一番近い保健師のもつ役割は大きい。私がもし保健師になれたら、知らない人に私が学ぶことができた知識を伝えていきたい。今回は7人という少ない人数で、素晴らしい先生方の講義をして頂き、先生方とディスカッションをするような形もあったため、本当に面白いセミナーでした。ありがとうございました。