《よろず健康相談の様子》
セミナーの実地研修として、よろず健康相談(被災市町村住民を対象とした個別健康相談)を実施した。

  


 感想等(抜粋)
住民の方の話を生で聞く機会があってよかった。改めて放射線災害の影響が根深く残っていること、生活、人生に大きな影響を与えたことを目のあたりにすることができた。同じ福島県民でさえ軽視していたように思う。放射線を隠れ蓑とした家族の問題があり、それを正しい知識が覆すこともあることを学んだ。もしかすると、真実から目を背けたいというケースもあり丁寧に人物像を描いていく必要を感じた。


《講義》 双葉消防の活動  講師 : 双葉地方広域市町村圏組合消防本部
  地震災直後の対応・警察等が避難をする中にあって消防のみが現地に留まる決断に至る経緯や、その後長期にわたる捜索活動等を含め、現地消防活動の実態と苦悩についての講話。

 感想等(抜粋)
実際に現場の最前線で自分の命に危険もありながら、活躍された消防の方の話はとても胸があつくなりました。また、また少し時間がたちあの時の話をこのような機会に研修生にお話ししてくださることに、感謝の気持ちでいっぱいになりました。ありがとうございますの一言しかありません。また、このように自分の体を犠牲に過酷な環境で働く人たちが、少しでも安らげる時間が訪れればと思います。


《視察》 被災地視察(楢葉町・富岡町)
楢葉町、富岡町、南相馬市、飯舘村の現地にて地震・津波と原発事故による被災と避難の現状と、富岡駅周辺で下車し、地震、津波の被害がそのままに残る現状を視察。
感想等(抜粋)
5年経ってもここは時が止まっていると感じつつ、何ができるのか?被災地に行くと色々考えさせられる。先生の説明を聞きながらの視察でしたので、より学びが深まった。

最後に、このセミナーへ参加しての全体のご意見・ご感想を伺いました。(抜粋)

  全体を通じて基礎編を踏襲しならが診療のシミュレーションを行うことでより実践の臨床に近いことを学ぶ事ができる非常により経験でした。実際に被災地に赴き住人と接する事や被災地を見学する事もレクチャーのみでは伝わない事が伝わってくると感じました。今後も当教室の若い医師も参加させたいと思いますので継続していただければと思います。

  17回と今回セミナーに参加させて頂き、大変お世話になりありがとうございました。震災当時、停電、断水、度重なる余震など多くのストレスを抱えながら業務をこなし、当時にはもどりたくはないが、震災についてまた、放射線について興味があり参加希望しました。放射線科に異動し、2年目になり、そのことも理由の一つになっていました。日常業務では、なかなか体験できないことや震災の影響を考えることができ、多くのことを学ぶことができました。生活に大いに役立つものになります。基礎コース、応用コース多くの人に受けてもらいたいと思いました。今後も、福島県内外の方々に情報を発信して頂きたいと思います。ありがとうございました。

  内容が盛り沢山で、二日間では足りないくらい充実したセミナーでした。勤務する診療所には診療放射線技師が私一人のため平日の休暇は取得しにくいですが、上司の了解を得て参加することができました。放射線被ばく、特に低線量被ばくの問題はこれからもずっと続くと思われるので、放射線の影響や適切な放射線防護について正しく理解していただけるよう、さらな啓蒙活動を行っていきたいと思います。熊谷先生をはじめ講師の先生方、スタッフの皆様には、二日間に渡り大変お世話になりました。今後も皆様方がご活躍されることを心よりご祈念申し上げます。