がん等の診療に携わる医師等に対する緩和ケア研修会とは
平成28年12月にがん対策基本法(平成18年法律第98号)が改正され、新たに同法第17条において、国及び地方公共団体は、「がん患者の状況に応じて緩和ケアが診断の時から適切に提供されるようにすること」、「医療従事者に対するがん患者の療養生活の質の維持向上に関する研修の機会を確保することのために必要な施策を講ずる」ことが規定されました。こうしたことから、適切に緩和ケアが提供されるよう「がん等の診療に携わる医師等に対する緩和ケア研修会の開催指針」(平成29年12月1日付健発1201第2号厚生労働省健康局長通知の別添)に基づき、がん診療連携拠点病院等で標準プログラムに準拠した研修会を実施しています。
緩和ケア研修会の目的
がん等の診療に携わる全ての医療従事者が基本的な緩和ケアについて正しく理解し、緩和ケアに関する知識や技術、態度を習得することを目的としています。それにより、様々な場面で基本的な緩和ケアの提供や専門的緩和ケアにつなぐことができます。そうして緩和ケアを必要とする全ての方々に迅速かつ適切に緩和ケアを継続できることを目指しています。
緩和ケア研修会の概要
本研修会は、「e-learningでの事前学習」および「5時間30分以上の集合研修」で構成されています。集合研修までに緩和ケアに関する基本知識を修得するためのe-learningを修了すると修了証書が取得できます。研修会申込み時に修了証書(交付日が集合研修予定日から2年以内のもの)の提出が必要となります。
e-learningの内容
1.必修科目
- プレアンケート
- 緩和ケア概論
- 全人的苦痛と包括的アセスメント
- がん疼痛
- 呼吸困難
- 消化器症状
- 気持ちのつらさ
- せん妄
- コミュニケーション
- 療養場所の選択と地域連携
- ACP, 見取りのケア,家族・遺族ケア
- e-learning修了テスト
2.選択科目(2項目以上学習)
- がん以外の疾患に対する緩和ケア
- その他の身体的苦痛に対する緩和ケア
- 不眠
- 緩和的放射線治療・神経ブロックによる症状緩和
- 社会的苦痛に対する緩和ケア
集合研修の内容
- e-learningで学習した内容の復讐及び質問
- グループ演習
ア 全人的苦痛に対する緩和ケア
イ がん患者等の療養場所の選択と地域連携 - ロールプレイングによる演習
ア がん等の緩和ケアにおけるコミュニケーション - がん体験者やケア提供者等からの講演
緩和ケア研修会全てのプログラムを修了された方には、厚生労働省健康局長及び研修会主催者の連名による修了証書が交付されます。
緩和ケア研修会開催予定
緩和ケア研修会の開催予定は、福島県地域医療課のWEBページを参照してください。