FUKUSHIMAいのちの最前線
92/608

86 このたびの東日本大震災により被災されたすべての皆様に、心よりお見舞い申し上げます。 私は、発災当初は附属病院における日中・夜間の受付トリアージ業務を行い、現在は避難所ならびに在宅での保健支援を行わせていただいております。 健康チェックを行いながらお話を伺う中で、今回の災害は地震・津波・原発と様々であり、被災された方々の抱える苦悩の形も多様であることを痛感いたしました。 先日、被害の大きかったいわき市の漁港の町に残るお宅を一軒ずつ訪問させていただきましたが、その最中にも震度6弱の地震がありました。新たな災害が断続して起こることへの不安、ライフラインの再度の途絶など、お住まいの方々の疲労の度合いが見て取れました。 ふくしまの皆様が1日でも早く心穏やかに生活できるようになることを祈りつつ、看護師として自身にできる活動を続けたいと思います。心穏やかに過ごせる日が来ることを祈って飯塚 麻紀 Iizuka Maki療養支援看護学部門 講師 この度の東日本大震災で被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます。 震災後初期は看護学部での、浜通りからの転院患者受け入れ対応を行いました。 3月23日より相馬市への支援活動をはじめ、当初は各避難所を巡回し被災者の健康相談を中心とした支援を行っていましたが各都道府県からの医療チームの応援がはいってきたこともあり、3月29日より被害の大きかった相馬港周辺地域の在宅者への安否確認と健康状態の確認のため在宅訪問活動を開始しました。 この地域は今現在も警察、自衛隊による行方不明者の捜索が続けられています。 私たちの活動は航空写真を基に作成された家屋全壊、半壊、浸水区域などが区分された地図と住民名簿を手に2名で1組となり全戸訪問をしています。 在宅には、慢性疾患を抱えながら受診ができないため内服薬を飲んでいない人、子供を亡くし悲嘆にくれる両親、度重なる余震に怯え不眠を訴える独居高齢者などさまざまな問題を抱えながら生活しているケースが多数あることがわかり、今後も各関係部署と連携をとりながら在宅者への継続した支援が必要だということを強く感じました。 相馬市保健センターの職員の方々自身も、被災されながらも懸命に業務にあたっている姿に頭が下がります。 福島県は原発の問題、またそれに伴う風評被害もありますが、着実に復興への道へむかって前進していると思います。 最近テレビなどで「がんばろう福島」というフレーズをよく見かけるようになりました。私自身は関東出身者ですが“福島”という名前ですので、福島県には深い愛情を感じております。皆様どうぞ強い心をもち復興への道を共に歩んでいきましょう。相馬市での在宅被災者への支援活動に参加して福島 直美 Fukushima Naomi地域・在宅看護学部門 助教教職員の被災状況について総務課本学職員2,065人中、今回の地震により死亡、負傷したもの0名※平成24年2月1日現在教 員429看護師等1,087小 計1,516准職員等549合 計2,065私たちからのメッセージ「災害医療の現場でがんばっています!」

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です