FUKUSHIMAいのちの最前線
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第4章患者救済に奔走した活動記録〈論文・研究発表〉FUKUSHIMA いのちの最前線475第8回日本循環器看護学会学術集会震災と原発事故を経験してこれからのフクシマの循環器看護を考える公立大学法人福島県立医科大学附属病院 救命救急センター齋藤 紀子原発事故の発生により、原発周辺病院からは、陸路、空路で、のべ173名の搬送がありました。私の勤務している福島医大は原発から約60キロ離れた福島市にあります。東日本大震災では福島県でも最大震度6強を観測し、その後の津波により、太平洋沿岸部は甚大な被害を受けました。当院での震災後の活動についてですが、震災後は、即座に災害医療対応に切り替え、傷病者の受け入れを積極的に行いました。ほどなく東京電力福島第一原子力発電所の原発事故が発生しました。放射性物質の環境への拡散により、周辺住民はいまだ避難を余儀なくされ、農水、畜産業への影響など被害は多方面に及んでいます。福島は、地震、津波、原発事故という三重苦に見まわれました。いまだ事故は収束しておらず、福島県における災害は現在進行形であるといえます。

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