FUKUSHIMAいのちの最前線
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436被災地の大学病院からの報告二次被ばく医療機関としての福島医大の役割です。汚染のある重傷外傷患者の受け入れを行います。次に、地震発生時の病棟の状況です。患者数、3階西病棟18名、MFICUは1名、新生児2名、2名とも新生児室収容児でした。スタッフは病棟、MFICU、新生児室で合計13名が勤務していました。分娩や陣痛室入室者はいませんでした。手術は1件で地震の時は手術中でした。術後2日目の患者が2名、術後の持続点滴や子宮収縮抑制剤点滴中の患者が9名いました。患者受け入れの状況です。ヘリポートのほか大学のグラウンドが自衛隊などのヘリ発着所として使用されました。汚染のある外傷患者の治療を行う除染棟でのシミュレーションです。全員が防護服を着用し、治療にあたります。地震発生時はまず、自分の安全を確保することが、災害時の大前提ですが、スタッフはだれの指示がなくても、一目散に病室に走りました。非常口や病棟入口のドアを開けるスタッフもいました。地震がおさまってからは、非常口に近い廊下で、天井から落下するものがない場所2か所に集まっていただきました。一時暖房が停止したことと、屋外避難も視野に入れて、患者に寒くないように防寒着をはおっていただき、靴と貴重品を持って待機していただきました。

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