FUKUSHIMAいのちの最前線
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第4章患者救済に奔走した活動記録〈論文・研究発表〉FUKUSHIMA いのちの最前線335問7.検案研修への提言研修で使用しているテキストなどがあれば参考になったと思う。実際の検案の前に、法医学講座の専門家から検案業務について、実地で講義を受けることができたので、初めてでも、やることができた。現場での実地指導は必須と感じます。研修を受けているかどうかの問題で、その内容については意見ありません。普段から検案業務をなさっておられる先生はこの研修を受けておられるのでしょうが、今回の様に多くの死者が出る事態では研修を受けていない医師も参加せざるを得ませんでした。研修を1日で終えるカリキュラムを被災地で開催するのが良いかもしれません。問8.今後の大規模災害時の検案業務に対する申し送り研修で使用しているテキストなどがあれば参考になったと思う。特にありませんが、この崇高な業務を通じて少しでも貢献できたかと思っています。苦しい業務ですが、極めて重要な仕事と感じました。ご指導頂いたことに感謝しております。このような非常時には、医師の免許を持っている者は、だれでも関われるような(心の)準備が必要な気がした。(我々医師よりも)土中のご遺体をさがして、検案所に運び、洗浄を行っている若い方々(警察官、機動隊員)に頭が下がる思いがした。このような若い方々あるいは部隊を顕彰し、その業績を一般の方々にも知らせるべきである。今後の取り組みに対する励みになると思う。多くの全国の法医の先生に助けていただきました。本当にありがとうございました。震災直後、この検案の問題に気が回りませんでしたが、本当に地元の医師が協力しなくはならないのは災害直後の多くの死体が発見される時と後期の少ししか発見されない時期だと思います。これからは検案に参加してくださる医師を早期に募集し、上記の短期の研修を受けていただいて、働いていただける様な行動計画、プログラムを策定しておくと良いかもしれません。各大学4−5名は協力できる基礎医学の医師がいると思います(私は某大学の知り合いの先生が検案に出掛けると聞いて、逃げられないと思いました)。今後、他の地域で同様の問題が起こった時はできる限り協力致します。今回の災害で何名の法医の先生と地元の臨床医又は大学の基礎医学の医師がのべ何日検案に参加したのかをまとめておくことは重要だと思います。「何名が、どの程度の範囲で死亡した時、何名の医師が検案に参加すべきか」その計画を立てておく必要があると思うからです。今後大都市で地震が起こった時、やはり臨床医は病人、ケガ人の対応しか出来ないと思いますので、被災していない近くの医師の協力が必要だと思います。研修をしてバスで送り込む様な計画はあらかじめ立てておかないと急には出来ないと思います。表3つづく

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