FUKUSHIMAいのちの最前線
211/608

第3章放射能との闘いFUKUSHIMA いのちの最前線205オ・新聞などの報道以外情報は少なく,その判断材料の乏しいなかでの状況判断を強いられた。地震発生から3月15日まで マニュアルによれば,本来なら,福島県原子力災害対策センター(オフサイトセンター)のもとに組織される原子力災害合同対策協議会(医療班)からの情報により活動するはずであったが(図1),連絡は全くなく,指導・助言を受けることなく被ばく・汚染患者の発生に対応する心の準備を整えつつ,12日から附属病院玄関での一般患者スクリーニングを開始した。そのようななか,12日の夕方,避難した双葉町の被ばくと汚染を訴える患者が来院し,緊急被ばく医療棟での最初の対応となった。 3月15日の午後3時頃から雨が降りはじめ,核医本部チーム保健福祉総務領域(総務企画グループ),健康衛生領域(医療看護グループ,業務グループ),県立病院領域(県立病院グループ),相双保健福祉事務所,(社)福島県医師会,日本赤十字社福島県支部緊急被ばく医療派遣チーム独立行政法人放射線医学総合研究所など一般医療チーム[初期被ばく医療(医療機関)]周辺の救急指定などの各医療機関初期被ばく医療機関[初期被ばく医療(医療機関)]県立大野病院,双葉厚生病院,今村病院,福島労災病院,南相馬市立総合病院二次被ばく医療欄間[二次被ばく医療(医療機関)]県立医科大学附属病院独立行政法人放射線医学総合研究所地域三次被ばく医療機関群緊急被ばく医療ネットワーク会議[三次被ばく医療(医療機関など)]県原子力災害対策センター医療班県災害対策本部県現地災害対策本部 医療班スクリーニングチーム[初期被ばく医療(救護所など)]県保健福祉事務所,中核市保健所,県立病院,医師会,災害医療センター,地域の国公立公的医療機関,(社)福島県放射線技師会,東京電力(株)安定ヨウ素剤配布チーム[初期被ばく医療(救護所など)]健康衛生領域(業務グループ),相双保健福祉事務所,(社)福島県薬剤師会,広野町,楢葉町,富岡町,大熊町,双葉町,浪江町二次診断除染チーム[二次被ばく医療(医療機関)]健康衛生領域(医療看護グループ),相双保健福祉事務所,環境医学研究所,県立大野病院,(社)福島県放射線技師会,東京電力(株)一次診断除染チーム[初期被ばく医療(救護所など)]県立医科大学附属病院,県立大野病院,いわき市立総合磐城共立病院,福島労災病院,南相馬市立総合病院,双葉厚生病院,東京電力(株),陸上自衛隊東北方面総監部救護チーム[初期被ばく医療(救護所など)]日本赤十字社福島県支部,県立病院,医師会,災害医療センター,地城の国公立公的医療機関,(社)福島県看護協会班 長―統括参事(健康衛生領域) または医療看護グループ参事副班長―相双保健福祉事務所長図1 福島県の緊急被ばく医療体制

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です