| 日本の成績 生体肝移植治療は肝不全患者さんの救命を目的とする治療ですが、肝移植を受けるレシピエントの方々すべてを救命できるわけではありません。移植手術の合併症には拒絶反応、感染症などのほかに免疫抑制剤の副作用、脳出血、心不全などさまざまなものがあり、これらに対する治療がうまくいかない場合は死亡される可能性もあります。ここでは生体肝移植の治療成績についてお話しします。 (1)全国の成績 日本肝移植研究会で全国の生体肝移植実施施設からの登録成績を集計していますので、2003年末での登録成績を説明します。この時点で、生体肝移植は2226人、脳死肝移植23人でした。生体肝移植の1年生存率80.8%、3年生存率は78.5%で脳死肝移植の成績(1年生存率81.0%、3年生存率81.0%)とほぼ同じでした。 (2)福島県立医科大学の成績 福島県立医科大学では1995年から生体肝移植を開始し、2004年12月までに20人の患者さんが生体肝移植を受けています。全体の生存率は75.0%です。患者さんを5人の緊急手術の患者さんと15人の待機手術の患者さんに分けますと、緊急手術の患者さんの生存率は40%(2/5)と不良ですが、待機手術の患者さんの生存率86.7%で、待機患者さんの成績のほうがよい結果となっています。 したがって、肝不全が進行して状態が悪くなった患者さんの場合には生体肝移植を受けても死亡する確率が高くなってしまいますので、病状が進行しすぎる前に生体肝移植を受けられることをお勧めします。 福島県立医科大学肝臓移植症例20例の内訳
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