参加者にアンケートを実施しました(一部抜粋)

● 本研修はあなたの学習意図に合っていましたか?
  元々放射線災害や原子力発電などに対する基本知識はほとんどなく、そういった知識の面から、実際に現場で震災時働いていた方の体験談まで、自分の中での総合的な知識がかなり身につきました。

  放射線の知識もまったくなく、ただただ怖がっていただけであったが、今回は、線量計をみただけで人体への影響等判断できるまでになった。放射線への意識がかわった。この変化は大きい。

  放射能、福島の震災、原発事故による影響など、知りたかったこと、深く学びたかったことがピンポイントで学べたので。チェルノブイリとの比較に関しては完全に知識不足だったので、今回色々と話を聴けたことが大きな収穫であった。


● 本研修を受けてみてあなたの満足度はどうでしたか?
  大学では放射線についての授業が無く、学ぶ機会をいただけて良かった。また座学だけでなく、現地の見学や交流もあり、とても満足しています。

  よろず健康相談で直接住民の方とお話しさせていただく機会や、原発の中に入る経験は自分一人ではもちろん、他のボランティア団体等でも困難で、この研修でなければできなかったことなので。また、思いのある参加者の方々と意見交換もたくさんでき、自分にさまざまな変化がありました。

  財団や医大などの先生方、参加学生と意見交換する場と時間が設けられているのが良かったです。全国に災害医療について語れる仲間や人のネットワークをつくれたことが研修の満足度UPにつながったと思います。

● 特に印象に残った講義・実習名とその理由をお答えください。

  見学
  よくテレビなどで取り上げられている原発であるが、実際に座学で学び様々な職種の方が働かれ一所懸命な姿を見、とても感動した。

  第1原発で当時、原子炉に対してどのような方々がどのような状況で尽力して下さったのかの本を読んでいて、場所は違えど、それを想像し心に留めたいと考えていたので。敷地内の構造、原子炉の形、中のつくりといった一つ一つを知る事ができたのはとても有難かった。同じ本を、今、もう一度読もうと思っています。

  実習
  住民の方々や現地で働く医療者のみなさんがどんなお思いを抱えているのか、また体験談など話してくださり、生の声を聞けてとても貴重な体験になった。さらに先生方の住民の方々とのコミュニケーションから患者との関わり方という面でとても学ぶことができた。

  講義
  私は災害時の支援者側のメンタルや支援体制に関心があり、大学ではこの点を中心に学びを深めようと思っています。自分自身が福島(市)県や放射線に対する知識が無く避けてきていたが、今回の研修で被災地(福島)と放射線を包括的に学び、こんなにも放射線被害地の支援者が悩み苦しみながら支援していることを知り驚いた。福島は他の被災地とは違うと本当に思いました。この学びが出来たことは、ここでの一番の学びです。

● 研修中に特に印象に残った出来事とその理由をお答えください。
  健康相談時や、移動時などあらゆる場面で実際に福島に住まれている方々の話を聞くことができ、「ぜひ福島へ」と笑顔で、福島に誇りを持って生活されている住民の姿を見て、被災されて大変だったなというよりも、明るく頑張られている姿も見られ嬉しかった。

  よろず健康相談で最初は相談もなく、大丈夫と言われた住民の方が先生とお話をしているうちに涙を流して自分の思いを伝えてくださり、私も胸があつくなった。本当は我慢しているのに誰にも話せず抱えている方との話を上手く引き出して聞くというのも医療者の大切な役目だと学んだ。

  一番印象に残ったのは福島第二原発の見学でした。私は以前までメディアなどの情報しか知らず、もっと事故対応をきちんとしてほしいと思っていたが、原発作業員の人たちのことを理解し、原発問題に対する見方が深いものになったから。