研究内容 Research


私たちのからだは、およそ60兆個の細胞で構成されています。ひとりの人間として生命活動を行うためには、いろいろな役割を持つ細胞をひとつの個体社会としてまとめ上げるシステムが必要で、ホルモンや神経などがその役割を担います。これらのシステムにより個々の細胞は整然と統合され、秩序正しい営みを続けることができるようになるのです。(地球上の70億人をまとめることができない国際社会とは大違いです…)

さて、個々の細胞はどのようにしてホルモンなどの情報を処理しているのでしょうか。細胞の内部で行われるこの情報処理を「シグナル伝達」と呼んでいます。近年、シグナル伝達の異常が、がんやアルツハイマー病など多くの病気の原因であることが証明されました。シグナル病とも呼ばれています。いまや、シグナル伝達の研究は、病気の原因究明や新しい治療法の開発には欠かせないのです。

私たちの研究室では、がん、動脈硬化、アルツハイマー、うつ病、関節リウマチなどの病気をひき起こす異常なシグナル伝達の解明に取り組んでいます。
新しい治療法や予防法などをめざし、日々、研鑽を続けています。


福島県立医科大学 医学部生体情報伝達研究所 生体物質研究部門